2015年11月20日、英国情報通信庁(Office of Communications:Ofcom)が、報告書“Children and parents: Media use and attitudes report 2015”を公表しました。
英国の3歳、4歳の子どもの親688名を対象とした調査と、5歳から15歳までの子どもと親を対象とした調査をまとめた報告書で、調査結果を報じた同庁のウェブサイトの記述等によると、
12歳から15歳までの子どもについて、
●19%が、検索エンジンで得た情報を真実であると考えている
●検索結果の「広告(Ad)」とあるラベルを広告リンクだと正しく識別できる子どもは31%である
●YouTubeの資金源が広告であると認識している割合は52%でしかない
●72%の子どもがインターネット上では、態度が変わる傾向にあるといい、男子(68%)より女子の方がその割合が高い(78%)
●ソーシャルメディアのアカウントを持っている女子のうち、67%が、嫌な経験があったといい、その内容は、30%は噂話、陰口であった
などといったことのほか、8歳から15歳までの子どものうち、
●ソーシャルメディアのウェブサイトやアプリを「全て正しい」と考えるこどもは、8%にのぼる(2014年は4%)
●9%の子どもは、自分自身が、インターネットに時間を費やしすぎていると自覚している
ことなどに言及されています。
また、親に関する調査結果としては、8歳から15歳までの子どもの親のうち、
●92%が、何らかの手段(ツールの使用、子どもとの対話や監視、インターネットへのアクセスや態度に関するルールの設定など)で子どものインターネット利用を管理している
とのことです。
いわゆる「デジタルネイディブ」である子どもたちは、インターネットで見つけた情報をますます信用するようになっているといい、知識や理解を深める余地があると指摘されています。
Digital Natives lack online nous(Ofcom, 2015/11/20)
http://media.ofcom.org.uk/news/2015/digital-natives-lack-online-nous/
Children and parents: Media use and attitudes report 2015(Ofcom, 2015/11/20)
http://stakeholders.ofcom.org.uk/market-data-research/other/research-publications/childrens/children-parents-nov-15/
http://stakeholders.ofcom.org.uk/binaries/research/media-literacy/children-parents-nov-15/childrens_parents_nov2015.pdf
※2つ目のリンクは、報告書のPDFファイルです。
参考:
最もデジタルに精通しているのは14-15歳:英国の情報通信市場レポートより
Posted 2014年8月12日
http://current.ndl.go.jp/node/26787
英国の子どものSNS利用に関する調査
Posted 2008年6月5日
http://current.ndl.go.jp/node/7971