大学図書館等に関する国際的な査読誌The Journal of Academic Librarianshipの52巻5号に、香港大学におけるグリーンオープンアクセス(OA)促進の事例研究“Facilitating green open access through faculty–library collaboration: A case study from the University of Hong Kong”が掲載されています。著者は、香港大学図書館のFanny Yin Ting Liu氏です。
香港大学図書館が同大学工学部と連携して実施したプロジェクトについての事例研究で、機関リポジトリへの著者最終稿(accepted manuscript)の登録を進めるための実践的な手法と、その成果や課題を報告しています。
対象とした1,491件の論文のうち、840件(56.34%)の著者最終稿が収集されました。同稿では、学部執行部の強力な支援がプロジェクトへの参加を後押ししたことや、収集対象論文の特定に際しUnpaywall APIとSherpa APIの活用によりワークフローを部分的に自動化できたことなどが、取り組みを支えた要素として挙げられています。一方で、OAの概念に関する著者の理解不足や著作権への懸念、著者最終稿を見つけ出すことの難しさなどが課題として示されています。
Fanny Yin Ting, Liu. Facilitating green open access through faculty–library collaboration: A case study from the University of Hong Kong. The Journal of Academic Librarianship. 2026, Volume 52, Issue 5.
https://doi.org/10.1016/j.acalib.2026.103308
参考:
香港の大学図書館と大学出版局による学術単行書のオープンアクセスを推進するイニシアチブ“Open Books Hong Kong”(記事紹介)[2025年03月14日]
https://current.ndl.go.jp/car/242382
香港中文大学ら、香港初となるオープンアクセス書籍に関するイニシアティブを開始 [2024年07月25日]
https://current.ndl.go.jp/car/223240
