データへのアクセスにおいて出版社に期待する役割についての提言(記事紹介)

2014年10月28日にオープンアクセス(OA)雑誌の出版社であるPLOSから、データへのアクセスにおいて出版社に期待する役割についての提言をまとめた記事“Recommendations for the Role of Publishers in Access to Data”が公開されました。

この記事は、2014年2月26日のInternational Digital Curation Conferenceと同時に開催されたイベントで、図書館や機関を支援し、データへのアクセスや入手可能性を高めるために、出版社に何ができるかについてなされた議論をまとめたものとのことです。ファシリテーターとしてのPLOSを除いて、出版社からの参加を排除し、リポジトリ管理者、図書館員、助成機関からの参加者、研究者等が参加したとのことです。

以下の8つの提言がなされているようです。

1.データ公開を義務付ける方針の策定
2.データマネジメントと共有に関する標準の構築支援
3.信頼できるリポジトリへのデータ保存に関する標準の構築支援
4.データ共有に関する正式なルートの提供
5.データ登録の効率化のためのリポジトリとの協働
6.出版物に関連するすべてのデータの適切な引用の義務づけ
7.最上級の学術成果物としてのデータを扱う指標の開発とその報告
8.データ共有の価値の普及を促進することで、データ共有にインセンティブを与える

Lin J, Strasser C (2014) Recommendations for the Role of Publishers in Access to Data. PLoS Biol 12(10): e1001975. doi:10.1371/journal.pbio.1001975
http://dx.doi.org/10.1371/journal.pbio.1001975