2025年7月10日、英国国立公文書館(TNA)が、視覚障害のある学生向けに3Dモデルを用いた新たなワークショップを開催すると発表しました。
ワークショップでは、中世の地図やチューダー朝の廷臣の賃金明細など、TNAが所蔵する歴史的文書を3次元で表現したものが用いられます。3Dモデルは触れることを前提に設計されており、地図上の教会や家屋などの特徴や、戦闘に向けて並ぶ軍隊の配置、王や女王など歴史上の重要人物の署名などが、凹凸で再現されています。
このワークショップは、TNAの教育・アウトリーチチームが考案したもので、視覚障害のある若者のための学校の意見も取り入れたとあります。
3D models help visually impaired students dive into history(TNA, 2025/7/10)
https://www.nationalarchives.gov.uk/about/news/3d-models-help-visually-impaired-students-dive-into-history/
参考:
E2717 – 3D模型で支援する「百聞は一“触”に如かず」
カレントアウェアネス-E No.484 2024.07.25
https://current.ndl.go.jp/e2717
CA2031 – 「データ視覚化ロードショー」:大学図書館によるデータ視覚化講座 / デヴィン R. ベイリー, ジェフリー C. オリヴァー, 鎌田 均(翻訳)
カレントアウェアネス No.354 2022年12月20日
https://current.ndl.go.jp/ca2031
CA2017 – 動向レビュー:文化機関における3次元計測・記録データの管理・公開の意義と課題 / 野口 淳
カレントアウェアネス No.351 2022年03月20日
https://current.ndl.go.jp/ca2017