2025年2月20日、ユネスコ（国際連合教育科学文化機関）が、「世界の記憶」アラブ地域委員会（Memory of the World Committee for the Arab Region: MOWCAR）が発足したと発表しました。
発表の中では、アラブ地域の現状について、何世紀にもわたる貴重な記録遺産が数多く存在するものの、ユネスコ「世界の記憶」の国際登録に占める割合は3％に過ぎないことや、記録機関の半数が高リスク地域にあるにもかかわらず、4分の3が緊急事態準備計画を策定していないことなどが述べられています。このような背景を踏まえて、今回のアラブ地域委員会の発足は、記録遺産の保存、アクセスの実現、認知度の向上に向けた地域協力の強化において重要な節目となるものとしています。
Arab Region establishes Memory of the World Committee to safeguard documentary heritage（UNESCO, 2025/2/20）
https://www.unesco.org/en/articles/arab-region-establishes-memory-world-committee-safeguard-documentary-heritage
参考：
CA918 ― 「世界の記憶」：ユネスコの新規プログラム / 安江明夫
カレントアウェアネス No.173 1994.01.20
https://current.ndl.go.jp/ca918
E2754 ― コレクションの災害リスク管理に関するユネスコのツールキット
カレントアウェアネス-E No.492 2024.12.05
https://current.ndl.go.jp/e2754
