「円珍関係文書」がユネスコの「世界の記憶」に登録

2023年5月24日、ユネスコの「世界の記憶」に関する国際諮問委員会が、「世界の記憶」に日本の「智証大師円珍関係文書典籍-日本・中国の文化交流史-」を含む64件を新たに登録したと発表しました。

文部科学省の発表によると、「智証大師円珍関係文書典籍-日本・中国の文化交流史-」は、中国・唐に渡り、日本に密教の教えをもたらした智証大師・円珍に関連する史料群で、園城寺(滋賀県)と東京国立博物館が申請していたものです。

ユネスコの「世界の記憶」は、失われつつある世界の貴重な記録遺産を保存することを目的としたプロジェクトで、過去の国内の登録例には「慶長遣欧使節関係資料」や「東寺百合文書」などがあります。

64 new inscriptions on UNESCO’s Memory of the World Register(UNESCO, 2023/5/24)
https://www.unesco.org/en/articles/64-new-inscriptions-unescos-memory-world-register?hub=701

Nominations of new items of documentary heritage to be inscribed on the Memory of the World international register: details of the nominations(UNESCO)
https://unesdoc.unesco.org/ark:/48223/pf0000385078
※今回登録された記録遺産の概要が書かれた文書[PDF:435KB]です。

「智証大師円珍関係文書典籍-日本・中国の文化交流史-」のユネスコ「世界の記憶」登録決定について(文部科学省, 2023/5/25)
https://www.mext.go.jp/unesco/006/1373633_00022.htm

ユネスコ「世界の記憶」国際登録決定を受けて 館長メッセージ(東京国立博物館, 2023/5/24)
https://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=2602

祝ユネスコ「世界の記憶」登録 智証大師円珍関係文書典籍―日本・中国の文化交流史―(天台寺門宗総本山三井寺(園城寺))
https://miidera1200.jp/unesco/

参考:
ユネスコの「世界の記憶」に「上野三碑」「朝鮮通信使に関する記録」等78件が新たに登録 [2017年10月31日]
https://current.ndl.go.jp/car/34922

「舞鶴への生還」と「東寺百合文書」がユネスコの記憶遺産として登録 [2015年10月13日]
https://current.ndl.go.jp/car/29621

「御堂関白記」と「慶長遣欧使節関係資料」がユネスコ記憶遺産に登録決定 [2013年06月21日]
https://current.ndl.go.jp/car/23775

CA918 – 「世界の記憶」:ユネスコの新規プログラム / 安江明夫
カレントアウェアネス
No.173 1994.01.20
https://current.ndl.go.jp/ca918