欧州委員会、欧州の文化遺産の3DデータをEuropeana上で公開

2024年5月14日、欧州委員会が、文化遺産のための欧州共通データスペースであるEuropeana上で文化遺産の3Dデータを公開したと発表しました。

同委員会は2021年の「文化遺産のための欧州共通データスペースに関する勧告」の中で、欧州連合(EU)加盟国に対して、2030年までに、危機にさらされている文化遺産の全てと訪問者の多いモニュメント・建築物・遺跡の50%を3D形式でデジタル化するよう求めています。これを受けて、2023年には、EU加盟国に対して少なくとも一つの文化遺産の3Dデータを提出するよう呼び掛ける“Twin it! 3D for Europe’s culture”キャンペーンを開始しました。

今回公開されたのは、同キャンペーンを通じて収集されたもので、ルーヴェン(ベルギー)の聖母子像、デルフィ(ギリシャ)の遺跡、リガ(ラトビア)の自由の記念碑などの歴史的建築物・遺跡・オブジェが含まれるとあります。

Commission showcases a pan-European collection of emblematic 3D-digitised cultural heritage assets(European Commission, 2024/5/14)
https://digital-strategy.ec.europa.eu/en/news/commission-showcases-pan-european-collection-emblematic-3d-digitised-cultural-heritage-assets

Twin it! A pan-European collection of heritage 3D models(Europeana)
https://www.europeana.eu/en/galleries/15694-twin-it-a-pan-european-collection-of-heritage-3-d-models

参考:
欧州委員会(EC)、有形文化遺産の3Dデジタル化における基本原則等を示した報告書を公開 [2020年09月15日]
https://current.ndl.go.jp/car/42005

E2477 – 文化遺産のための欧州共通データスペースに関するEC勧告
カレントアウェアネス-E No.431 2022.03.03
https://current.ndl.go.jp/e2477