統合イノベーション戦略推進会議(第18回)において「学術論文等の即時オープンアクセスの実現に向けた基本方針」が決定

2024年2月16日に開催された統合イノベーション戦略推進会議(第18回)において、「学術論文等の即時オープンアクセスの実現に向けた基本方針」が決定されました。

同方針は、2023年10月に総合科学技術・イノベーション会議(CSTI)有識者議員懇談会によって取りまとめられた「公的資金による学術論文等のオープンアクセスの実現に向けた基本的な考え方」の理念を尊重しつつ策定されました。

方針では、公的資金のうち2025年度から新たに公募を行う即時オープンアクセス(OA)の対象となる競争的研究費の受給者に対して、該当する競争的研究費による学術論文及び根拠データの学術雑誌への掲載後に、即時に機関リポジトリ等の情報基盤に掲載することが義務付けられています。

そのほか、学術プラットフォーマーに対する大学を主体とする集団交渉の体制構築や、研究成果発信のためのプラットフォームの整備・充実に向けた支援の実施、即時OAに関する国際連携の推進などが盛り込まれています。

統合イノベーション戦略推進会議(第18回)(内閣府)
https://www8.cao.go.jp/cstp/tougosenryaku/18kai/18kai.html

研究DX(デジタル・トランスフォーメーション)(内閣府)
https://www8.cao.go.jp/cstp/kenkyudx.html
※「学術論文等のオープンアクセス化の推進」の項目に「学術論文等の即時オープンアクセスの実現に向けた基本方針(令和6年2月16日統合イノベーション戦略推進会議決定)(PDF形式:384KB)」が掲載されています。

学術論文等の即時オープンアクセスの実現に向けた基本方針 [PDF:384KB]
https://www8.cao.go.jp/cstp/oa_240216.pdf

参考:
内閣府、「公的資金による学術論文等のオープンアクセスの実現に向けた基本的な考え方(案)」を公表:公的資金を受けた学術論文等の即時オープンアクセス実現に向けた提言[2023年10月25日]
https://current.ndl.go.jp/car/194593

統合イノベーション戦略推進会議において「公的資金による研究データの管理・利活用に関する基本的な考え方」が決定される [2021年05月14日]
https://current.ndl.go.jp/car/44001

船守美穂. 動向レビュー:即時オープンアクセスを巡る動向:グリーンOAを通じた即時OAと権利保持戦略を中心に. カレントアウェアネス. 2023, (358), CA2055, p. 15-23.
https://current.ndl.go.jp/ca2055