2024年1月18日、米国における図書館のための政治活動団体EveryLibraryの関連組織であるEveryLibrary Instituteが、禁書に関する人口の属性等に関する報告書を公開したと発表しました。
発表によると、同報告書では、公共図書館や学校図書館における禁書や検閲が頻繁に行われている米国の町、市、郡、及び学区の特徴が分析されています。禁書が行われている地域の主な傾向としては、所得・教育水準・住宅所有率・雇用率が中央値よりも高い白人が多く住んでいることが判明したとしています。また、禁書は共和党寄りの地域と民主党寄りの地域の両方で行われているものの、共和党寄りの地域で行われていることが圧倒的に多いことが示されているとあります。
同報告書はEveryLibrary Instituteのウェブサイト上で無料公開されていますが、閲覧には氏名・メールアドレス等の登録が必要です。
Final Report on Parent Perceptions Survey and New Whitepaper on Demographics of Book Bans Released(EveryLibrary Institute, 2024/1/18)
https://www.everylibraryinstitute.org/final_perceptions_report_new_demog_paper
Demographics of Book Bans – Whitepaper(EveryLibrary Institute)
https://www.everylibraryinstitute.org/demographics_of_book_bans
参考:
米・EveryLibrary、読む自由等を制限する2024年の法律等をまとめたページを公開 [2024年01月16日]
https://current.ndl.go.jp/car/208871
米・EveryLibrary Institute、公共図書館と禁書に対する保護者の認識に関する調査報告書を公開 [2023年10月10日]
https://current.ndl.go.jp/car/193901
米・EveryLibrary Institute、禁書に対する有権者の認識に関する報告書を公開 [2022年09月22日]
https://current.ndl.go.jp/car/46870
CA2029 – 米国の図書館における検閲に関する動向 / 小南理恵
カレントアウェアネス No.354 2022年12月20日
https://current.ndl.go.jp/ca2029