2023年7月21日、大日本印刷株式会社(DNP)が、千葉市立加曽利貝塚博物館において、スマートグラスで発掘現場等を再現するガイダンスシステムの実証実験を実施します。
同館で行われる「夏休み縄文ウィーク」の一環として実施されるものです。メガネ型の情報端末「スマートグラス」の内蔵カメラで撮影する画像情報から利用者の位置情報を算出するVisual Positioning System(VPS)技術や、リアルとバーチャルが相互に影響し合う空間等を構築する複合現実(MR)技術を活用するとあります。この情報表示ガイダンスシステムにより、同館内で鑑賞する人の位置に合わせ、貝塚の断面や竪穴住居の柱、土器等の情報を重ねてスマートグラスで立体的に表示する「場所に応じたMR」のサービスを提供するとしています。
今回の実証実験では、例えば貝層断面実物の展示を見ると、周囲に掘られた調査区の様子がMRで表示されて発掘当時の現場の様子を知ることができるほか、実物の展示では見ることができない土器の裏側などを好きな角度から鑑賞できるとあります。
なお、参加費は無料で、当日は先着順に整理券が配布されます。
スマートグラスで発掘現場等を再現するガイダンスシステムの実証実験を実施(DNP, 2023/7/19)
https://www.dnp.co.jp/news/detail/20169564_1587.html
夏休み縄文ウィークのスマートグラス体験について(千葉市立加曽利貝塚博物館, 2023/7/14)
https://www.city.chiba.jp/kasori/event/2023_jomonweek-smartglass.html
参考:
E2320 – コロナ禍の博物館等を支援する3D&VRボランティア撮影
カレントアウェアネス-E No.402 2020.11.12
https://current.ndl.go.jp/e2320
CA2017 –文化機関における3次元計測・記録データの管理・公開の意義と課題 / 野口 淳
カレントアウェアネス No.351 2022年03月20日
https://current.ndl.go.jp/ca2017