2023年7月6日、総務省が「我が国における青少年のインターネット利用に係るペアレンタルコントロールの効果的な啓発に関する調査結果」を公表しました。ペアレンタルコントロールとは、保護者が青少年の発達段階に応じてインターネット利用を適切に管理することを指しています。
総務省は、ペアレンタルコントロールの取組の促進を行うため、2021年度に実施した関連調査の結果を踏まえ、2022年度にも、ペアレンタルコントロールの取組に関心がない保護者と低年齢層の子供（未就学児）を持つ保護者に対し、効果的な啓発コンテンツ及びその伝達方法についての調査を行ったとしています。
同報告書では、21人の青少年保護者に対するインタビュー調査、6,275人の青少年保護者を対象としたアンケート調査分析、624人の青少年保護者を対象とした実験的調査等を実施し、その結果が取りまとめられています。
主な知見として、ペアレンタルコントロールを実施していない、関心のない保護者は、ペアレンタルコントロールに関するリテラシーが低い傾向が顕著に見られたこと、学習用端末の家庭内でのペアレンタルコントロールを実施していない理由としては、学校が管理・指導すべきだという考えと、そもそも強く制限されておりペアレンタルコントロールをする必要性を感じていないというものがあること、ペアレンタルコントロールを実施していない保護者に対して啓発資料を提示すると、高い啓発効果が確認されたことなどが述べられています。
我が国における青少年のインターネット利用に係るペアレンタルコントロールの効果的な啓発に関する調査結果の公表（総務省, 2023/7/6）
https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01kiban08_03000408.html
参考：
総務省、偽・誤情報に関する啓発教育教材「インターネットとの向き合い方～ニセ・誤情報に騙されないために～」等を公表 [2022年06月23日]
https://current.ndl.go.jp/car/46378
総務省、「青少年のフィルタリング利用促進のための課題及び対策」を公表 [2019年08月09日]
https://current.ndl.go.jp/car/38771
総務省、「青少年のフィルタリング利用促進のための課題及び対策」を公表 [2019年08月09日]
https://current.ndl.go.jp/car/38771
E891 – ネット上の違法・有害情報への対応に関する検討会の最終報告
カレントアウェアネス-E No.144 2009.02.18
