2023年6月29日付で、米国学校図書館員協会(AASL)の機関紙“Knowledge Quest”のウェブサイトに、ブログ記事“Motivating Teens to Read with Free Comics”が掲載されました。著者は米・ニューヨーク州の学校図書館員Karin Greenberg氏です。
記事では、筆者が勤務する学校図書館においてティーンに読書の動機を与えることを目的に始まった、マンガ本等をディスプレイするイベント“Free Comic Book Day @ the Library”が紹介されています。これまでに開催された同イベントは毎回生徒や教師に大人気であったと述べられています。
親や教師はマンガの価値について依然として懐疑的であるものの、マンガやグラフィックノベルを読むことには利点があることが研究によって示されているとし、また筆者自身の経験からもマンガが読書への関心を高める貴重なツールであると断言できると述べています。
ティーンエイジャーの生活の中で、テクノロジーによる気晴らしに対抗するのは容易ではないとしています。その上で、マンガ本のカラフルな陳列は、彼ら全員を読者として取り込むことはできないものの、少なくとも読書の初めの一歩にはなりうると述べています。記事ではイベント開催にあたっての準備方法や、注意点等も紹介されています。
Motivating Teens to Read with Free Comics(Knowledge Quest, 2023/6/29)
https://knowledgequest.aasl.org/motivating-teens-to-read-with-free-comics/
参考:
図書館や学校等でマンガの読書会(book club)を行なう際のハンドブック(米国) [2016年08月09日]
https://current.ndl.go.jp/car/32285
CA2036 – ヤングアダルト世代と共に読書を考える試み:日本子どもの本研究会「ヤングアダルト&アート・ブックス研究部会」の活動 / 大江輝行, 須藤倫子
カレントアウェアネス No.355 2023年3月20日
https://current.ndl.go.jp/ca2036
※本文の一部を修正しました。(2023/7/13)