米・EveryLibrary、図書館に影響を与える2023年の州法案についてまとめた報告書“Unpacking 2023 Legislation of Concern for Libraries”を公開

2023年6月20日、米・EveryLibraryが、図書館に影響を与える2023年の州法案をまとめた報告書“Unpacking 2023 Legislation of Concern for Libraries”を公開しました。

同報告書では、図書館や学校教育に影響を与える2023年の州レベルの法案について、複数の州にまたがる主要なテーマ等にも着目しながら時系列で調査されています。また、各州の図書館協会のリーダー等が、連合を構築するなどして有権者を活性化し、法案の一連の流れの全ての段階において活動するための戦略的な推奨事項が提示されています。

同報告書は単に法案を調査するものではなく、2024年に向けて各州の図書館協会が計画を立てる際に役立つものであるとし、従来の図書館アドボカシーの議論では軽視されがちな立法後のアドボカシーの重要性等についても論じています。

なお、報告書によると、2023年6月17日までに24の法案が州議会で可決され、うち2件は拒否権が発動され、22件はそれぞれ制定段階にあるとあります。

New Report: Unpacking 2023 Legislation of Concern for Libraries(EveryLibrary, 2023/6/20)
https://www.everylibrary.org/unpacking_2023_legislation_concern_report

Unpacking 2023 Legislation of Concern for Libraries [PDF:38ページ]
https://assets.nationbuilder.com/votelibraries/pages/6096/attachments/original/1687878867/Unpacking2023Legislation-EveryLibrary-27June2023.pdf

参考:
米国の非営利団体GLAADとEveryLibrary、コミュニティが禁書に対抗するためのガイドブックを公開 [2023年06月23日]
https://current.ndl.go.jp/car/184032

米・EveryLibrary、2023年の懸念される法律等をまとめたページを公開 [2023年06月02日]
https://current.ndl.go.jp/car/182735

米国図書館協会(ALA)、米国図書館界の概況についての報告書(2023年版)及び「2022年に最も批判を受けた図書」を公表 [2023年04月27日]
https://current.ndl.go.jp/car/180922

CA2029 – 米国の図書館における検閲に関する動向 / 小南理恵
カレントアウェアネス No.354 2022年12月20日
https://current.ndl.go.jp/ca2029