「ミイラ」と呼ばないで:英国の博物館が「ミイラ」の呼称を変更する理由(記事紹介)

米・CNNが、2023年1月24日付で記事“Don’t say ‘mummy’: Why museums are rebranding ancient Egyptian remains”を掲載しました。

英国のいくつかの博物館において、古代エジプト人の遺体を“mummy”(ミイラ)と呼ぶことをやめていることに関する記事です。代わりに“mummified person”(ミイラ化した人)や個人の名前を使用し、「かつて生きていた人」であることを強調するものであるとしています。

記事では、英国博物館では「ミイラ」の使用は禁止しておらず現在もギャラリーで使用されているものの、最近の展示では「〇〇のミイラ化した遺体」やミイラ化した人物の名前を採用することが多いこと、またスコットランド国立博物館では”mummy”は「ミイラの」などと物を説明する形容詞として全館的に使用しているものの、これまでのコレクションの重要な部分や展示方法などが人種差別的な世界観に基づいた帝国や植民地の考え方等によって形成されてきたとし、歴史的な偏見に対処すべく展示やラベルの変更を進めていることなどが紹介されています。

Don’t say ‘mummy’: Why museums are rebranding ancient Egyptian remains(CNN, 2023/1/24)
https://edition.cnn.com/style/article/mummies-museums-name-change-intl-scli-scn/index.html