デジタルに移行した学校図書館のその後(米国)

2009年に米国マサチューセッツ州の私立寮制高校Cushing Academyが図書館の紙資料を撤去しデジタル図書館に移行したことが注目を集めましたが、Boston Globe紙に、その後の様子を報じる記事が掲載されています。主な内容は次のようなものです。
・学校の知名度があがり、問い合わせ等は多いが、この動きに追随するような学校はない模様である。
・館内各所に快適な椅子が並べられ、授業や生徒のグループ学習に使用されている。
・ほとんどの生徒は満足しているようである。
・生徒は、寮の部屋でなく図書館に集まって勉強するようになった。
・授業で紙の教科書を使うかデジタル教科書を使うかは、生徒が選択できる。
・Kindleが100台、その他の電子書籍リーダーが100台ある。
・教師や図書館員にもデジタルリテラシーの向上が求められている。
また、記事では、ハーバード大学図書館長ダーントン氏の、「図書館はデジタルとアナログの両方の方面に進まなければならない。どちらか片方のみに集中するのは間違いである。」というコメントも紹介されています。

Digital shift(2010/11/6付けBoston Globeの記事)
http://www.boston.com/news/education/articles/2010/11/06/cushing_academys_bookless_library_is_a_popular_spot/

Fisher-Watkins Library(Cushing Academyのサイト)
http://www.cushing.org/library

Follow-Up: A Look at Cushing Academy’s Nearly Bookless Library and Resource Center(2010/11/6付けResourceshelfの記事)
http://web.resourceshelf.com/go/resourceblog/61805

参考:
書架を取り去り、すべてデジタルに移行した学校図書館が注目を集める(米国)
http://current.ndl.go.jp/node/15243

E1025 – 学校図書館に印刷図書は必要か?賛否双方の見解(米国)
http://current.ndl.go.jp/e1025