ウィキメディアブログの「パブリックドメインを守り、文化遺産を共有すること」という投稿、議論を呼ぶ

ウィキメディアブログに2009年7月16日、「パブリックドメインを守り、文化遺産を共有すること」と題された記事が投稿されました。著者はウィキメディア財団の副事務長、Moeller氏です。氏は、英国の国立肖像画美術館(National Portrait Gallary:NPG)から、ウィキメディアコモンズにパブリックドメインの絵画をアップロードする件に関し、「脅迫状」が届いたと書いています。NPGは、同館が所有しているパブリックドメインにある絵画の画像が、ウィキメディアコモンズにアップロードされたことに対し、異議を唱えているということです。NPGは、パブリックドメインの絵画の複製物に対する著作権を主張しています。Moeller氏は、パブリックドメインの文化資源をウェブ上で共有することの重要性を主張し、また、これまでウィキメディアコモンズと協力してきた各国の文化機関の事例を出すなどして、NPGに反論しています。この投稿に対し、読者から多くの反応があり、氏に賛成するもののほか、英国の著作権法下ではNPGの主張は正しいと判断できる、「脅迫状」を公開すべきだ、といった意見も出されています。

Protecting the public domain and sharing our cultural heritage
– Wikimedia blog 2009/7/16付けの記事
http://blog.wikimedia.org/2009/07/16/protecting-the-public-domain-and-sharing-our-cultural-heritage/

参考:
E872(No.141)国立図書館に続き連邦公文書館もWikipediaと連携(ドイツ)
http://current.ndl.go.jp/e872