CA1555 – 研究文献レビュー:レファレンスサービスの新しい潮流 / 小田光宏

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カレントアウェアネス
No.283 2005.03.20

 

CA1555

研究文献レビュー

 

レファレンスサービスの新しい潮流

 

1. レビューの対象

 本稿は,レファレンスサービスに関する日本語の研究文献をレビューするものである。ただし,標題が示すように,近年の研究状況を明らかにすること,とりわけそれを,「新しい」動向に着目して整理することを意図している。

 レビューの対象となる文献は,過去5年間,すなわち,文献の出版・発行年が,2000年から2004年までのものとする。ただし,このテーマに関しては,図書館員養成の教科書を意図して刊行されたものや事例集を除くと,図書としてまとめられた論考は極めて少ない(1)。それゆえ,レビューの中心となるのは,雑誌ならびに紀要に掲載された記事および報告書である。なお,理論的な考究ばかりではなく,個別の図書館における実践報告の形式を取っていても,単なる紹介に終わらず,著者による考察や提言が明確に示されているものについては,取り上げることとした。さらに,大学等の紀要において,形式的に学術文献となっているものについては,文献の存在を整理することに意義があると考え,質を問わず触れるよう努力した。

 研究文献をレビューする際には,研究手法に着目することがよく行われる。例えば,動向研究,調査研究,事例研究,事象研究,理論研究といった具合に文献を識別し,それぞれの状況を説明するものである。しかし,本稿では「新しい潮流」に焦点を合わせることから,研究手法ではなく研究テーマや研究トピックを明確にすることを試みた。

 この試みにおいては,レファレンスサービスとはどのような活動であるのか,また,どこまでの活動がレファレンスサービスとなるのかといった,概念ないし定義が問題となる。本稿では,『図書館情報学用語辞典』(第2版)の解説(2)に基づく理解を行い,関係文献を渉猟し,取捨選択した。ただし,利用者教育や情報リテラシー育成支援については,本誌においてすでに対象となっているので取り上げない(3)。また,ビジネス支援,医療支援といった表現で扱われるサービスは,特定主題のレファレンスサービスとしての性質を持つが,これについても除外した。さらに,他の諸サービスの説明の中で関係する記載を読み取れたとしても,その活動を執筆者がレファレンスサービス(読書案内を含む)と明確に意識していると解釈できる論考だけを残した。

 

2. サービス実態の考究

 レファレンスサービスに関する調査が多数行われ,サービス実態の把握が進められている。公共図書館に関しては,全国公共図書館協議会による公立図書館対象の質問紙調査が行われた(4)。全国規模の詳細な調査は,過去十数年に遡っても実施された形跡はなく,基礎データの提示という点で特筆すべきである。また,図書館および図書館司書にかかわる全国規模の質問紙調査において,レファレンスサービスに関係する項目を多数確認することができる(5)。大学図書館に関しては,東洋大学におけるプロジェクトとして,全国の大学図書館を対象に調査が行われ,集計ならびに分析結果が公表されている(6)

 また,調査対象を限定して行われた調査も少なからずあり,このサービスに対する関心の高まりを表している。公共図書館に関しては,図書館サービスの先進地域として滋賀県と東京都多摩地域を位置づけた上で,それぞれの特性を解明しようとした杉江の調査がある(7)。また,東京に関しては,都立中央図書館の事例調査(8)や区立図書館を対象にした質問紙調査(9)がある。さらに,調査手法はやや粗いものの,任意抽出した全国の24館を対象にした調査も行われている(10)。大学図書館に関しては,東京大学附属図書館を対象にした実態調査(11)や,レファレンスサービスにおけるデータベース利用に焦点を合わせて実施された調査(12)がある。

 

3. レファレンスサービスのモデル

 公共図書館におけるレファレンスサービスの位置づけや設計にかかわる検討も続けられている。2000年度および2002年度の全国公共図書館研究集会参考事務分科会研究集会では,基調講演ならびに研究協議の中で,サービスの構造の問題が話題となっている(13)。また,貸出サービスと対比した新たな議論が生まれていることは興味深い。根本は,これまでの貸出サービス論を批判した上で,レファレンスサービスを図書館サービスの核に据えることの意義を強調している(14)。糸賀は,レファレンスサービスは貸出サービスの延長上にあるとする従来からの認識に対して,問題点を提示している(15)。その一方で,貸出サービスを進展させればレファレンスサービスも伸びるという捉え方を前提とした主張も,相変わらず見受けられる(16)

 また,サービスの構造の点では,公共図書館が設置自治体の行政各部門に対して,問い合わせに基づいて情報提供を行うことの可能性が検討され(17),今後の実践活動が期待される。また,読書案内は,公共図書館の貸出部門におけるレファレンスサービスと認識すべきであり,レファレンスサービスの性質に関する議論の一部として,見逃してはならない(18)

 レファレンスライブラリアンの養成や研修に関しては,単なる報告にとどまらず,能力開発という視点からの考察が現れており,同時に,技能を効果的に育成するための方法が検討されている。とりわけ,公共図書館の専門研修に関しては,都立中央図書館での実践事例から,多様な問題意識を得ることができる(19)。また,地域の図書館員有志が,レファレンス質問を互いに出し合い,それを解決することを通して,情報源に関する知識を広げるとともに,検索方法に関する技術を高めていく「レファレンス探検隊」の活動は,図書館員の自己研修と捉えることができるが,名古屋と神奈川における実施の様相が報告されている(20)。図書館員養成教育との関係では,レファレンスサービスの能力が図書館員に必須であることを,カリキュラム改訂に基づいて明示した小田の考察があるほか,教育実践の様相を報告した論考がある(21)

 レファレンスサービスの技法に関係するものとしては,レファレンスプロセスの研究が進展している。浅野は,神奈川レファレンス探検隊の取り組みに基づいて,検索プロセスに対する考察を行なっているし(22),渡邊は,検索プロセスに関する調査を実施している(23)。また,これらの論考に関連して興味深いのは,利用者の情報検索行動や認知行動に関する考察である(24)。さらに,プロセスの諸段階の中では,レファレンスインタビューに対する関心が高く,とりわけ専門図書館からの報告が特徴的である(25)

 

4. ネットワーク環境下でのレファレンスサービス

 ネットワーク環境のもとで,デジタル技術を活用したレファレンスサービスに対する研究は,今回レビューの対象とした期間における最大の関心事である。しかも,DRS(Digital Reference Service),VRD(Virtual Reference Desk),e-reference serviceなど,このテーマを表す多様な語が使用され,時間の経過とともに,論考のテーマも変化している。すなわち,初期には概念や概要を考察することに主眼を置いていたものが(26),やがて,問題設定を明確にした議論となり(27),現状分析に至るようになっている(28)。そして,こうした研究を基盤にして,さらなる細分化がなされる。

 第一に,技術や方法に関する研究がある。福田は,デジタル技術をレファレンスサービスに適用した場合のサービスの変容に対する考察を行なっている(29)。阿部は,デジタル環境下でのレファレンスインタビューの技術的な面を考察している(30)。また,比較的早い時期から,電子メールを利用したレファレンスサービスの方法の問題が指摘されている(31)

 第二に,ネットワーク上で協同してレファレンスサービスを行う可能性の追究が行われている。日本においては,専門図書館協議会の「共同レファレンスサービス」に対する取り組みが先行しているが(32),他の館種における実験的な試みもある(33)。海外の事例については,国際文化会館におけるワークショップ報告が記録として公刊されており,スウェーデン,韓国,米国の事例を確認することができる(34)。また,米国議会図書館が中心となり開発が行われた代表的な先進的事例のQuestionPointや,その他の類似のシステムの動向については,紹介記事から確認することができる(35)

 第三に,レファレンス質問およびその処理にかかわる事例のデータベース化が進み,さらに,そうした事例をネットワーク上で共有し,サービスの質や図書館員の能力向上に役立てようとする試みが,公共図書館や大学図書館で開始された(36)。また,国立国会図書館では,レファレンス協同データベース実験事業を2002年度に開始し,館種を問わず全国から参加館を募り,その有効性を検証している(37)。この実験事業は2004年度で終了し,2005年度からは同館の事業の一環として展開することが予定されているが,日本における極めて貴重な取り組みであり,その重要性は強調してし過ぎることはない。さらに,レファレンス事例に基づいてナレッジベースシステムや自動回答システムを構築するための研究が行われている(38)

 第四に,インターネット上の情報源を活用したレファレンスサービスの有効性や限界に対する考察が,活発となっている(39)。ただし,情報源の構造にまで踏み込んで議論しているものは少なく,その点で,福田の論考は貴重である(40)。なお,本稿では割愛したが,有用な情報源の紹介や基本的な使い方までを含めると,数十の文献を数えることができる。

 第五に,レファレンスサービスの一環として,ネットワーク上への情報発信について扱った論考がある。ただし,東京都立中央図書館における「ニュースレファレンス」(41),北海道北広島市におけるSDI(選択的情報提供)(42),東京学芸大学附属図書館における「パスファインダー」(43)といったように,事例報告としての性格が強い。

 

5. レファレンスサービスの歴史・図書館事情

 基礎的な研究として,歴史研究の進展も見られる。田村は,日本図書館文化史研究会の2003年度研究集会のシンポジウムにおいて基調講演を行い,連続と断絶という二面からこのサービスの日本における経緯を考察した(44)。また,戦前におけるレファレンスサービスについては,北原をはじめとする一連の論考(45)がすでに存在するが,金津は,先行研究で対象とされなかった新たな資料(史料)に基づき,このサービスの導入期の様相を分析している(46)。さらに,国立国会図書館の立法レファレンスサービスに関しては,春山の論考が,創始期の状況を扱っている(47)。医学図書館に関しては,戦前からの変遷の歴史を,奈良岡が簡潔に整理している(48)

 最後に,図書館事情という観点から,これまで取り上げなかった文献を眺めると,公共図書館における協力レファレンスについての実践事例が目立つ(49)。ただし,このテーマは,今後はネットワーク環境下での議論として展開するものと予測される。このほか,本格的な研究ではなく,書きぶりも多様であるが,レファレンスサービスに関係する様々な課題を,各図書館固有の事情に沿って指摘したり,具体的に整理した文献が,公共図書館(50),専門図書館(51),国立国会図書館(52),その他(53)と多数存在する。

 

6. 潮流の方向

 以上,過去5年間の文献を展望し,レファレンスサービスの研究における動向を,テーマに焦点を合わせて整理した。最後に,こうした「新しい潮流」が,これから先にどのような展開を見せるか,あるいは,今後の研究においていかなる可能性を秘めているか,私見を記すこととしたい。

 第一に,レファレンスサービスの実態に関しては,現在のところ,公立図書館と大学図書館に関しては基礎データの収集が進んだ。すなわち,レファレンスサービスの実際をさらに追究するための側面や着眼点が明確になり,多様な問題意識を生み出す土壌が形成できたことになる。したがって,レファレンスサービスについて,研究が深化することは大いに期待される。

 第二に,レファレンスサービスのモデルとの関係では,図書館サービスの構造と図書館員の能力に関する議論や考察が増加する可能性が高い。現在,図書館業務の外部委託や経営形態の変容が急速に進みつつあり,関係者の間には,専門的能力を持つ図書館員の役割や存在意義に関する危機意識が強くなっている。この危機意識を背景に,専門的業務の充実に対する期待が高まり,レファレンスサービスの位置づけに対する検討,ならびに,サービスを実践する図書館員の能力に関する研究が進むものと予想される。

 第三に,ネットワーク環境下でのレファレンスサービスに関しては,試行や模索の段階を終了し,実際的なシステムが構築され,事業化が進むものと考えられる。そうした状況をもとにして,技術開発にかかわる研究の深まりが予想される。また,現実的な仮説を提示した実証研究や提案型の理論研究が進むことが大いに望まれる。

 ただし,上記のいずれの方向においても,図書館のレファレンスサービスを有効に実践することだけを目指すのでは,研究の基盤は強化できない。今後は,レファレンスサービスにかかわる知識や技術が,他の領域にも確実に応用できることを明らかにするための研究が必要であり,また,このサービスに特徴的な知見や技能を,広く社会に普及させるためのしくみを作り上げる努力が,関係者に求められる。そのためには,図書館界での閉鎖的な意見交換にとどまるのではなく,異なる分野の研究者との交流ないし協同を活発にし,さらに新たな潮流を生み出すことが重要である。

青山学院大学文学部:小田 光宏(おだ みつひろ)

 

(1) 近年の著作としては,公共図書館の実務を紹介・解説した次の図書があるにとどまる。
『まちの図書館でしらべる』編集委員会編. まちの図書館でしらべる. 東京, 柏書房, 2002, 219p.
斎藤文男ほか. 実践型レファレンス・サービス入門. 東京, 日本図書館協会, 2004, 162p.
これ以前のものとしては,概説書として,
長澤雅男. レファレンスサービス:図書館における情報サービス. 東京, 丸善, 1995, 245p.
長澤雅男. 問題解決のためのレファレンス・サービス. 東京, 日本図書館協会, 1991, 259p.
があるほか,次の論文集がある。
三浦逸雄ほか編. 現代レファレンス・サービスの諸相. 東京, 日外アソシエーツ, 1993, 312p.
日本図書館学会研究委員会編. レファレンス・サービスの創造と展開. 東京, 日外アソシエーツ, 1990, 216p.
(2) 「何らかの情報あるいは資料を求めている図書館利用者に対して,図書館員が仲介的な立場から,求められている情報あるいは資料を提供ないし提示することによって援助すること,およびそれにかかわる諸業務」。
日本図書館情報学会用語辞典編集委員会編. 図書館情報学用語辞典. 第2版. 東京, 丸善, 2002, 246.
(3) 野末俊比古. 利用者教育:「情報リテラシー」との関わりを中心に [CA1514]. カレントアウェアネス. (278), 2003, 15-18.
(4) 全国公共図書館協議会編. 公立図書館におけるレファレンスサービスに関する実態調査報告書. 2003年版. 東京, 全国公共図書館協議会, 2004, 52p. (オンライン), 入手先< http://www.library.metro.tokyo.jp/pdf/rallchap.pdf >, (参照2005-03-01).
(5) 国立教育政策研究所社会教育実践研究センター編. 図書館及び図書館司書の実態に関する調査研究報告書:日本の図書館はどこまで「望ましい基準」に近づいたか. 2004. 126p. (オンライン), 入手先< http://www.nier.go.jp/homepage/syakai/chosa/houkokusyomokuji.htm >, (参照2005-02-03).
(6) 池谷のぞみほか. 大学図書館におけるレファレンスサービスの実態:1999年調査. 東洋大学社会学研究所研究報告書. (26), 2001, 102p.
なお,これ以前には,次の調査が行われている。
長澤雅男ほか. 大学中央館における参考業務の実態. 東京大学教育学部紀要. (18), 1978, 101-117.
戸田愼一ほか. 大規模大学中央館における参考業務の実態:昭和62年度調査. 東京大学教育学部紀要. (28), 1988, 211-232.
戸田愼一ほか. 中規模大学図書館における参考業務の実態:1988年度調査. 東京大学教育学部紀要. (29), 1989, 121-145.
戸田愼一ほか. 単科大学図書館における参考業務の実態:1989年度調査. 東京大学教育学部紀要. (30), 1990, 329-350.
(7) 杉江典子. 公共図書館におけるレファレンスサービスの現状:滋賀県の事例. Library and Information Science. (43), 2000, 1-32.
杉江典子. 東京都多摩地域の公共図書館におけるレファレンスサービスの特性. Library and Information Science. (46), 2001, 37-49.
(8) 池田祥子ほか. 都立中央図書館・新世紀のレファレンスサービス:印刷資料と電子資料の共用を目指して. 東京都立中央図書館研究紀要. (32), 2002, 1-50, 巻頭3p, 1-9.
(9) 東京都立中央図書館情報サービス課. 区立図書館のレファレンス・サービスについて:「レファレンス・サービスに関するアンケート調査」報告. ひびや. (151), 2002, 32-46.
(10) 高浪郁子. 図書館のレファレンス・サービスの実態はどうなっているか?. みんなの図書館. (321), 2004, 10-22.
(11) 呉凱. 大規模大学図書館の中央館,部局図書館・室におけるレファレンス・サービスの現状と課題:東京大学附属図書館の実態調査を通して. 大学図書館研究. (58), 2000, 58-73.
(12) 小山憲司. 大学図書館におけるレファレンス・サービスとデータベース:その現状と図書館員の役割. 情報の科学と技術. 52(3), 2002, 155-161.
(13) 2000年度の研究集会に関しては,薬袋秀樹. レファレンスサービス活性化の課題:レファレンスサービス業務の設計について. 全国公共図書館研究集会報告書. 2001, 47-55.
研究協議. 全国公共図書館研究集会報告書. 2001, 72-80. がある。
一方,2002年度の研究集会に関しては,
清水宏員ほか. 研究協議. 全国公共図書館研究集会報告書. 2002年度. 2003, 68-72.
がある。
(14) 根本彰. 貸出サービス論批判:1970年代以降の公立図書館をどう評価するか. 図書館界. 56(3), 2004, 161-168.
また,この文献に記された主張は,次の2点の著書で詳細に展開されている。
根本彰. 情報基盤としての図書館. 東京, 勁草書房, 2002, 255p.
根本彰. 続・情報基盤としての図書館. 東京, 勁草書房, 2004, 199p.
なお,後者には,第4章に「地域行政レファレンス・サービスの可能性」がある。
(15) 糸賀雅児「地域の情報拠点」への脱却が意味するもの. 図書館界. 56(3), 2004, 188-193.
(16) 斎藤文男. 85%という哀しみと喜び:公立図書館におけるレファレンス・サービスの今とこれから. 現代の図書館. 41(3), 2003, 123-129.
斎藤ほか, 前掲(1).
(17) 根本彰. “公立図書館における行政レファレンスサービスの可能性:日野市立図書館市政図書室での調査に基づいて”. 公共図書館サービスの展開と情報基盤形成. 東京大学大学院教育学研究科図書館情報学研究室, 2001, 81-107. (オンライン), 入手先< http://plng.p.u-tokyo.ac.jp/text/PLNG/report2000/hokokusho.pdf >, (参照2005-02-03).
なお,この調査の概要については,
根本彰. 続・情報基盤としての図書館. 前掲(14).
に再録されている。
(18) 伊東達也. 公共図書館における提示型読書案内. 図書館学. (81), 2002, 12-20.
薬袋秀樹. 読書案内サービスの三つの方法:必要な職員配置の比較. 図書館界. 55(4), 2003, 208-216.
(19) 吉田昭子. レファレンスサービス担当職員研修の実践:都立中央図書館サービス部情報サービス課課内研修の試みをめぐって. 東京都立中央図書館研究紀要. (32), 2002, 1-10.
佐藤眞一ほか. 都立図書館におけるレファレンス研修と支援事業. 現代の図書館. 41(3), 2003, 136-142.
なお,専門図書館に関しては,簡略ながら,次の報告が事例として参考になる。
清水麻紀. 病院図書室でのレファレンス研修事例. ほすぴたるらいぶらりあん. 27(4), 2002, 324-327.
京藤松子ほか. 現状に対応できるインフォ・プロを目指して:アメリカンセンター・レファレンス資料室の職員研修. 専門図書館. (201), 2003, 47-53.
(20) 藤本昌一. なごやレファレンス探検隊の場合:一事務局員のつぶやき. みんなの図書館. (321), 2004, 23-28.
浅野高史. 館種を超えたレファレンスの研鑽報告:神奈川レファレンス探検隊の実践から. ほすぴたるらいぶらりあん. 27(4), 2002, 328-333.
(21) 小田光宏. レファレンスサービスの現代的課題:図書館員に必要な能力としての認識. 医学図書館. 47(2), 2000, 131-138.
また,養成教育の様相に関係する文献には,次のものがある。
早野喜久江. 大学司書課程におけるレファレンスサービス演習:学生の意識調査に関する分析. 相模女子大学紀要. (67A), 2003, 83-95.
斎藤文男. 三多摩レファレンス探検隊方式を用いた『レファレンスサービス演習』授業:明治大学司書課程の授業を例として. 図書館評論. (43), 2002, 58-68.
(22) 浅野高史. 調査の流れと組み立て方:神奈川レファレンス探検隊からのレポート. 現代の図書館. 41(3), 2003, 130-135.
(23) 渡邊智山. 情報探索過程を踏まえた検索システムの開発へ向けて:レファレンス・ブックを利用した探索過程の調査. 情報の科学と技術. 52(2), 2002, 107-115.
(24) 松田千春. 情報探索におけるブラウジング行動:図書館と書店における行動観察を基にして. Library and Information Science. (49). 2003. 1-31.
長坂功. レファレンスワークに求められる質問者の認知行動の分析. 館灯. (39), 2000, 8-17.
(25) 細矢敬子. インタビュー時の注意点. 医学図書館. 47(2), 2000, 155-158.
内藤みよ子. レファレンス・インタビュー. 看護と情報. (9), 2002, 75-80.
矢崎美香. レファレンス・インタビュー:事例から見る考察. 図書館学. (77), 2000, 6-11.
(26) 大塚敏夫. エレクトロニック・レファレンス. 現代の図書館. 38(1), 2000, 44-53.
西尾純子. 電子媒体を通したレファレンス・サービスについて:アメリカ合衆国の例を参考に. 同志社大学図書館学年報. (26), 2000, 49-59.
(27) 斎藤泰則. デジタルレファレンスサービスの特性と展開 [CA1488]. カレントアウェアネス. (275), 2003, 10-13.
伊藤民雄. インターネットで文献探索+デジタル・レファレンスの現状. 館灯. (42), 2003, 1-12.
野口幸生. デジタル・レファレンス・サービス:動向と問題点. 情報管理. 45(10), 2003, 696-706.
(28) 堀込靜香. デジタルレファレンスサービスDRSの現状と考察:レファレンスサービスの新展開とレファレンス事例の公開. 鶴見大学紀要. 第4部(人文・社会・自然科学篇). (41), 2004, 27-53 . は,同氏の遺稿であるが,執筆時における現状を調査しようとしたものである。
個別の図書館の状況に基づく考察としては,次のものがある。
井上貴之. 岐阜県図書館のインターネット利用サービス. 全国公共図書館研究集会報告書. 2000年度. 2001, 61-65.
池田祥子ほか, 前掲(8).
また,学校図書館における問題点を指摘したものとして,
中村百合子ほか. インターネット時代の学校図書館員の情報検索. 情報の科学と技術. 52(12), 2002, 624-633.
を挙げることができる。
(29) 福田求. デジタルレファレンスサービスにおけるコミュニケーション技術に関する考察. 情報科学研究. (20), 2002, 29-40.
福田求. デジタル技術によるレファレンスサービスのオープン化. 獨協経済. (77), 2004, 43-50.
(30) 阿部悦子. レファレンスインタビューにおけるコミュニケーション技術. 四国大学紀要:A(人文・社会科学編). (20), 2003, 9-24.
(31) 東京都立中央図書館情報サービス課. Eメールレファレンスの試行開始:試行状況の報告と今後の展開. ひびや. (150), 2001, 24-26.
関口裕子. 群馬県立図書館のホームページ:予約システムとメールレファレンス. みんなの図書館. (299), 2002, 15-22.
松浦伸吾. メールによるレファレンスサービス. 中部図書館学会誌. (41), 2000, 31-34.
土本潤. “インターネット時代のレファレンス”. インターネット時代の公共図書館. 東京, 高度映像情報センター, 2001, 52-57.
また,簡略ながら,実態調査も行われている。
高橋昇. “E-reference Directory of Japan:日本の図書館におけるe-reference調査(中間報告)”.デジタル時代のレファレンス:日本研究情報を中心として. 東京, 国際交流基金, 2003, 69-70.
高浪郁子. メールレファレンス・サービスの真実. みんなの図書館. (321), 2004, 38-43.
(32) 山本達夫. 専門図書館協議会新事業「共同レファレンスサービス計画」の概要. 専門図書館. (197), 2002, 1-5.
専門図書館協議会共同レファレンスサービス運営グループ. 「共同レファレンスサービス」計画のシステムの概要説明. 専門図書館. (199), 2003, 32-35.
専門図書館協議会共同レファレンスサービス運営グループ. 共同レファレンスサービス計画中間報告. 専門図書館. (207), 2004, 84-86.
(33) 加藤直美. 「コンソーシアムとして電子データのネットワーク利用を前提に,レファレンス・コンソーシアムの有効性に関する実証実験」について:レファレンス・ネットワーク構築の可能性を模索する. 館灯. (40), 2001, 12-16.
池田剛透. “『大学図書館員のためのML』におけるレファレンス協力”. デジタル時代のレファレンス:日本研究情報を中心として. 東京, 国際交流基金, 2003, 85-94.
(34) 白井静子. スウェーデンにおけるアジア関係司書のネットワーク. デジタル時代のレファレンス:日本研究情報を中心として. 東京, 国際交流基金, 2003, 71-76.
鄭朱利. 韓国における図書館メーリング・リストによる協力活動:東義大学図書館メーリング・リストを中心に.デジタル時代のレファレンス:日本研究情報を中心として. 東京, 国際交流基金, 2003, 77-84.
ドマイヤー, シャロン. AskEASL: Ask an East Asian Stuides Librarian:東アジア学における共同レファレンスの試み.デジタル時代のレファレンス:日本研究情報を中心として. 東京, 国際交流基金, 2003, 95-101.
(35) クレシュ, ダイアンほか. (高木和子訳) QuestionPoint:米国議会図書館とOCLCの共同:最新情報. 情報管理. 47(8), 2004, 535-540.
クレシュ, ダイアン N. (高木和子訳) 人間的触れ合いとハイテク:レファレンスサービスの将来モデルとしてのQuestionPoint. 情報管理. 45(8), 2002, 553-564.
田村俊作. デジタルレファレンスサービスの動向 [CA1437]. カレントアウェアネス. (267), 2001, 9-12.
杉江典子. 米国におけるデジタルレファレンスサービスの動向 [CA1535]. カレントアウェアネス. (281), 2004, 12-15.
中尾康朗. デジタルレファレンスの動向とその可能性:米国における調査をもとに. 大学図書館研究. (65), 2002, 11-22.
(36) 山岸裕朋. レファレンス事例と郷土資料データベースの作成について:市川市中央図書館の実践. 全国公共図書館研究集会報告書. 2002年度. 2003, 57-60.
柏木隆. レファレンスデータベースをつくる. みんなの図書館. (286), 2001, 47-57.
松下彰良ほか. 「レファレンス事例データベースープロトタイプ版」構築の試み:レファレンス業務共通支援システムのサブシステムとしての事例DB. 大学図書館研究. (58), 2000, 38-50.
(37) 実験事業の概要は,次の文献から知ることができる。
今野篤. レファレンス協同データベース実験事業について. 専門図書館. (199), 2003, 9-20.
関西館事業部電子図書館課. レファレンス協同データベース・システムの現状と展望. 国立国会図書館月報. (518), 2004, 16-21.
山崎博樹. “レファレンスデータの作成と協同データベース構築の可能性”. 変革期の公共図書館. 東京, 高度映像情報センター, 2003, 56-58.
(38) 岩澤まり子ほか. 図書館におけるレファレンス経験の知識化. 情報知識学会誌. 12(2), 2002, 37-48.
黒橋禎夫ほか. 京都大学附属図書館における自動レファレンス・サービス・システム. 情報管理. 44(3), 2001, 184-189.
(39) 浅野高史. “インターネットの普及が現場にもたらす変化:2003年前後の公共図書館員レファレンス事情”. 変革期の公共図書館. 東京, 高度映像情報センター, 2003, 59-61.
山重壮一. インターネットを資料案内とレファレンス・サービスに役立てる. 現代の図書館. 41(3), 2003, 154-162.
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小田光宏. レファレンスサービスの新しい潮流<. カレントアウェアネス. 2005, (283), p.21-26.
http://current.ndl.go.jp/ca1555