No.6 パッケージ系電子出版物の長期的な再生可能性について

 電子情報の利用には,それを記録した媒体と媒体に対応した再生機器が必要である。しかし,媒体の寿命は適切な環境で保存しても20~30年程度ともいわれており,再生機器自体の寿命はさらに短い。また再生機器や媒体の規格も頻繁に変わるため,規格が旧式化したものを入手することは困難になる。CD- ROMに代表されるパッケージ系電子出版物は電子情報を媒体に記録したものであり,再生にあたっては様々な課題を含んでいる。
 本報告書は,国立国会図書館が平成14~16年度に実施した「電子情報の長期的な保存と利用」についての調査研究のうち,平成15年度と平成16年度に実施したパッケージ系電子出版物の利用可能性調査の結果をまとめたものである。平成15年度には当館が所蔵するパッケージ系電子出版物の最新PC環境における利用可能性調査を行い(2章),その調査で明らかになった利用上の問題を解決するために,平成16年度には長期保存のための対策といわれているマイグレーションとエミュレーションを試行し,これらの対策を評価した(3章)。

PDF版はこちら[約800KB]
Click here for English version (PDF 558KB)