コーネル大学の機関リポジトリが失敗している理由

米国コーネル大学が運営している機関リポジトリが、教員にあまり使われていない理由を調査・分析した論考が、D-Lib Magazine 13(3/4)に掲載されています。

同大学は、(1)コンテンツ登録への教員の参加度合い、(2)他の大学との比較、(3)各学部の教員へのインタビューの3とおりで機関リポジトリの評価を行いました。その結果、

・多くのコレクションはほとんどコンテンツが登録されていない。順調に増加しているのは、職員が登録しているコンテンツ(例:登録が義務付けられている学位論文など)である。
・登録しない理由は、(他の発信手段で発信した後にリポジトリにも登録するのは)冗長である、習得がむずかしい、著作権に関する誤解、剽窃されることの危惧などが挙がった。
・各学部によって学術情報の流通に関する文化が異なる。

といったことがわかったとのことです。

Philip M. Davis and Matthew J.L. Connolly. “Institutional Repositories: Evaluating the Reasons for Non-use of Cornell University’s Installation of DSpace”. D-Lib Magazine 13(3/4), 2007.
http://www.dlib.org/dlib/march07/davis/03davis.html

Why Cornell’s Institutional Repository Is Near-Empty
http://openaccess.eprints.org/index.php?/archives
/219-Why-Cornells-Institutional-Repository-Is-Near-Empty.html

Explaining low deposit rates at institutional repositories
(Open Access News 3/19記事より)
http://www.earlham.edu/~peters/fos/2007_03_18_fosblogarchive.html
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