カレントアウェアネス-E
No.83 2006.05.24
E490
無料でコミックがもらえる日(米国)
今年で5回目となる「フリーコミックブックデー」が,2006年5月6日に全米各地の協賛コミック専門書店をはじめとして,日本を含む世界各地で開催された。中心行事はコミックブックの無償配布で,「フリーコミックブックデー」に協賛する全米のコミックブック専門出版社が,配布用に編集したものを準備する。
この日にあわせて,一部の公共図書館ではコミック専門書店と協同して,図書館利用を促進する行事を行っている。たとえばサンディエゴ市の書店では,通常であれば4点の無料コミックを配布するところを,公共図書館の利用者カードの提示によって,さらにもう2点のコミック配布が受けられるようにした。またハワイ州では,書店から提供されたコミックブックを図書館が利用者に配布した。これらのほかにも,類似の事業を実施した図書館がいくつかあるとのことである。図書館と専門書店が協調することで,コミックブックの顧客層拡大を見込んでいる。
ここでいうコミックブックとは,いわゆるアメリカン・コミック(アメコミ)のことを指し,米国に起源を持つ独自のアートとして認識されている。1980年代以降は,専門の出版社数社から毎号30ページ前後の分量で刊行され,通常の書店では販売されておらずアメコミ専門の書店において販売されている。
Ref:
http://www.freecomicbookday.com/Default.asp
http://www.libraryjournal.com/article/CA6333717.html