E287 – OCLCのトップ1,000タイトル

カレントアウェアネス-E

No.51 2005.01.19

 

 E287

OCLCのトップ1,000タイトル

 

 OCLCは,加盟館が所蔵する図書館資料のトップ1,000タイトルを,2004年11月12日に発表した。OCLCの書誌データベースWorldCatに登録された95か国5万2千館の書誌データをFRBR(『書誌レコードの機能要件』;CA1480参照)でいう「著作(work)」のレベルで集約し,上位1,000タイトルをリスト化したものである。フィクション,児童書といった分野ごとのリストも用意されている。

 上位には,第1位米国統計,第2位聖書,第3位マザーグースといったタイトルが並んでいる。最も多くの作品がランク入りした作家はシェークスピアで40作品であった。全タイトルの75%が英語の著作で占められるなど,北米中心のリストになっているが,OCLCのランキングだけではなく,英国BBCが行った愛読書のランキング調査等,その他の機関が作成したランキングとの比較を行うなど,興味深いデータが提示されている。

 なお,OCLCはこのリスト作成の他にも,WorldCatのデータを用いたFRBRモデルの研究を実施している。

Ref:
http://www.oclc.org/research/announcements/2004-11-11.htm
和中幹雄. FRBRとは何か:その意義と課題.現代の図書館. 42(2), 2004, 115-123.
CA1480