中国の出版科学研究所が、1999年から2年毎に実施している全国国民読書調査の第5回(2007~2008年に実施)の結果を発表しています。
・媒体ごとの読書率は、新聞(73.8%)、雑誌(58.4%)、図書(48.8%)、インターネット(44.9%)の順であった。図書は第1回の60.4%から、54.2%、51.7%、48.7%と回を追うごとに減少してきたが、ここに来てその傾向に歯止めがかかった。インターネットでの読書率は前回の27.8%から大幅に増加した。
・1人あたりの年間の平均読書冊数は4.58冊で、家庭における平均蔵書冊数は76冊であった。しかしこれらの値は都市部と農村部で大きな差があり、都市部は順に6.68冊、105冊であるのに対し、農村部は順に3.51冊、48冊であった。
・過去1年に図書を読んだことがあると回答した人のうち、19.3%は、電子書籍を読んだことがあると回答した。このうち、79.7%の人はインターネットでオンライン読書を行ったと回答し、49.6%の人はダウンロードして読書を行ったと回答した。
・調査対象とした自治体の中で、何がしかの公共文化施設が設置されている自治体は65.0%であった。最も普及率が高かったのは野外の新聞掲示板(中国語で报刊栏)で50.1%、続いて公共図書館の44.8%であった。それぞれの平均利用頻度は年13.3回、年6.5回であった。農村部では、2007年から国家プロジェクトによる図書施設「農家書屋(农家书屋)」の建設が進められており、設置されている地区での利用頻度は年6.7回と図書館同等の水準であった。
・中国国民の著作権の認知度(聞いたことがある、と回答)は、前回の60.6%から71.3%に上昇した。
といった結果が出ています。
全国国民阅读调查专题
http://www.chinapublish.com.cn/ztjj/yddc/
我国国民图书阅读率止跌回涨 网络阅读率大幅攀升 – 中国出版网
http://www.chinapublish.com.cn/yw/200807/t20080723_37918.html
2008年8月1日付け中国国家図書館ウェブサイトの記事
http://www.nlc.gov.cn/GB/channel55/58/200808/01/6239.html