子ども向け冒険マンガ“Tintin”シリーズの一冊が“子ども向け”ではなくなる?

1929年にベルギーで生まれた子ども向け冒険マンガ“Tintin(タンタン)”は、世界中の子どもたちに支持されてきました。ところが、そのシリーズの一冊“Tintin in Congo(タンタンのコンゴ探検)”の内容が、人種差別的であると問題視され、この本を“子ども向け”として取り扱っていいか議論が起きています。

米国の出版社Hachette Book Group USA傘下のLittle, Brown Books for Young Readersは当初、この本を“子ども/ヤングアダルト向け小説”に分類する予定でしたが、長年グラフィック小説の収集に当たってきたバークリー公共図書館の司書Francisca Goldsmith氏からの抗議もあり、結局Little,Brown Books for Young Readersは、“Tintin in Congo”を“大人向け版3冊ボックスセット”に含めて販売することにしました。よく似た事態は、2007年7月に英国でも起きています。

また、Tintinの母国ベルギーでは、コンゴ人の学生たちが“Tintin in Congo”が人種差別的であり、書店から撤去すべきだと主張し、法的手段へ訴えています。

Tintin Now for Adults,Decides Little,Brown – School Library Journal
http://www.schoollibraryjournal.com/article/CA6467210.html?rssid=190

Tintin faces racism challenge in Belgium – abc NEWS
http://abcnews.go.com/International/wireStory?id=3456217

英国での“Tintin in Congo”の取扱い−2007年7月12日、BBC News
http://news.bbc.co.uk/1/hi/entertainment/6294670.stm