UCLAの図書館で発生した「事件」にALAも抗議

米国カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)のパウエル図書館で11月14日深夜、身分証明書の提出を拒んだイラン系の学生(米国生まれ・米国市民)に対し、大学警察が連行しようとして電気銃で電気ショックを与えたという事件が起こりました。この様子の一部始終を別の学生が携帯電話で動画撮影し、その動画が大手動画共有サイト“Youtube”に掲載されたことで、マスメディアにも報道され、大きな注目を集めています。

この学生の弁護人によると、外見が中東系であるから身分証の提示を求められたと(学生は)判断し、それに抗議する意味で提出を拒んだとのことです。大学警察側は、夜11時以降は全利用者に対し身分証の提出を求めており、人種差別に基づくものではないとしています。今後、大学による調査が行われるとのことです。

米国図書館協会(ALA)のバーガー(Leslie Burger)会長も12月13日付けで、UCLAの学長代理に対し抗議文を送っています。図書館は聖域であり利用者のプライバシーとセキュリティは守られなければならないこと、出自・年齢・思想などによる差別は許されないことを強調し、大学警察の行為を批判した上で、大学独自の徹底した調査を求めています。

ALA President Leslie Burger’s letter to UCLA regarding the taser incident – Library Juice
http://libraryjuicepress.com/blog/?p=176
(※バーガー会長の手紙が、許諾を得て転載されています)

Officer in Taser case identified – latimes.com
http://www.latimes.com/news/local/la-me-taser21nov21,1,6323632.story?coll=
la-headlines-california&ctrack=1&cset=true