2022年9月20日、GitHubが““If you don’t make it beautiful, it’s for sure doomed”: putting the Vault in GitHub’s Arctic Code Vault”と題したブログ記事を公開しました。
記事では、GitHubが9月に、人工知能(AI)が生成したアートでエッチングを施した約1.4トンの巨大なスチール製の保管庫を設置し、北極圏にあるオープンソースコードの貯蔵庫であるGitHub Arctic Code Vaultの作業が完了したことが報告されています。
今回設置された保管庫には硬化処理が施された188リールのアーカイブフィルムが収められており、2020年2月2日時点でGitHub上に公開されていた、すべてのアクティブなパブリックリポジトリのスナップショットが1,000年間にわたり保存されるとしています。各リールにはアーカイブとコンテンツについて5か国語で記された、人間が読み取り可能なガイドも収められています。またTech Treeと呼ばれる、ソフトウェア、コンピューター、およびそれらの基盤となる技術について人間が読み取り可能な形式で記された作品や、Wikipedia、Stack Overflow、その他のデータソースの全文コピーも含まれているとあります。
GitHub Arctic Code VaultはGitHubアーカイブプログラムの一環で、現代文明の基盤であり全人類の共有財産でもあるオープンソフトウェアを、将来の世代のために1,000年間保存することを目的としています。未来においてこれらを継承する人のためリールの重要性を視覚的に示す必要があり、これから何世紀も後に、たとえそれが何であるか分からなくても「特別な何か」であることを認識できるよう、AIが生成した印象的なアートのエッチングを今回設置した保管庫に施したと述べられています。
今回の保管庫の設置、Tech Treeの保管、世界的に有名な図書館3館の“Greatest Hits”リールが安全に保管されたことなどをもって、GitHubアーカイブプログラムのバージョン1.0が基本的にすべての目的を達成したとしています。GitHubアーカイブプログラムは今後も継続されるとあります。
“If you don’t make it beautiful, it’s for sure doomed”: putting the Vault in GitHub’s Arctic Code Vault(GitHub, 2022/9/20)
https://github.blog/2022-09-20-if-you-dont-make-it-beautiful-its-for-sure-doomed-putting-the-vault-in-githubs-arctic-code-vault/
「美しくなければ受け継がれない」:GitHub Arctic Code Vaultに貯蔵庫を設置(GitHub, 2022/9/30)
https://github.blog/jp/2022-09-30-if-you-dont-make-it-beautiful-its-for-sure-doomed-putting-the-vault-in-githubs-arctic-code-vault/
関連:
GitHub Arctic Code Vault: Tech Tree(GitHub)
https://github.com/github/archive-program/blob/master/TheTechTree.md
参考:
GitHub、GitHubアーカイブプログラムの一環でコードを北極圏に保存
Posted 2020年7月29日
https://current.ndl.go.jp/node/41595
※タイトルを修正しました(2022/10/19)