2022年8月25日、韓国の国立障害者図書館が、ウェブブラウザ上でEPUB形式の電子書籍が閲覧できるビューワーを開発し、公開したことを発表しました。
発表では、韓国内の電子書籍は、専用のビューワーを使用する必要があることが多いものの、アクセシビリティ上の配慮がされていないものもあり、視覚障害者が読書することが難しかったと指摘しています。今回公開したビューワーは、2022年5月に制定されたKS規格「読書障害者のための電子書籍アクセシビリティ」に適合して製作された電子書籍を読むことができる、初の電子書籍ビューワー(EPUB Reader)であるとしています。端末に保存されたEPUB形式のファイルを読み込むと、自動で本文を読み上げるほか、メニューの移動や画像、注釈、数式などのオブジェクト情報も利用できるとしています。
このビューワーは、Google Chrome Web StoreまたはMicrosoft Edge Add-onsにて「전자책 접근성」で検索した後、各ブラウザの拡張機能で利用できます。
보도자료(国立障害者図書館)
https://www.nld.go.kr/ableFront/press_release/list.jsp
※2022年8月25日付で「장애인의 전자책 독서 생활 편리해진다」と掲載されています。
参考:
韓国・国立障害者図書館、公共機関等で発行した電子出版物のEPUB3.0化を支援
Posted 2022年6月21日
https://current.ndl.go.jp/node/46354
韓国・国立障害者図書館、本の概要を確認できるDAISYファイルを3日以内で提供するサービスの試験運用を開始
Posted 2021年7月16日
https://current.ndl.go.jp/node/44439
CA1881 – 動向レビュー:韓国の国立障害者図書館と図書館での障害者サービスの現状 / 孫 誌衒
カレントアウェアネス No.329 2016年9月20日
https://current.ndl.go.jp/ca1881