戦争時にどう文化財を保護するか:台湾・故宮博物院が計画策定へ(記事紹介)

台湾の国際放送局「中央廣播電台」(Radio Taiwan Internatinal:RTI)による2022年3月14日付け記事で、台湾・立法院の教育・文化委員会においてなされた質疑の様子が紹介されています。ロシアのウクライナ侵攻を背景として、戦争発生時における故宮博物院の文化財保護が議題となっています。

質疑では、故宮博物院の緊急時対応計画「国立故宮博物院災害緊急応変作業要点」に言及がある空襲警報発令時の対応について、実際に訓練を実施したことがあるかが尋ねられました。呉院長は、水害・火災・地震を想定した訓練は実施済みだが空襲警報を想定したものはないとした上で、三か月以内に戦争発生時の完全な対応計画を定め、7月にはシミュレーションを行う旨を回答しています。

戰爭發生文物怎麼辦?故宮:3個月內提應變方案7月推演(RTI, 2022/3/14)
https://www.rti.org.tw/news/view/id/2127136

故宮文物戰爭時放哪? 故宮院長:我腦中沒有那樣的地方(聯合新聞網, 2022/3/14)
https://udn.com/news/story/7266/6162727
※同じ質疑について取り上げた台湾・聯合新聞網の記事です。

関連:
國立故宮博物院災害緊急應變作業要點(国立故宮博物院主管法規査詢系統)
http://law.npm.gov.tw/LawContent.aspx?id=GL000046

参考:
ウクライナの文化遺産保護のための動き(記事紹介)
Posted 2022年3月10日
https://current.ndl.go.jp/node/45759