2021年12月23日、科学技術・学術政策研究所(NISTEP)が、[DISCUSSION PAPER No.203]として、報告書「英国における公的資金研究成果の試行的分析」を公開したと発表しました。
日本における今後の研究評価の在り方に関する検討に資することを目的として挙げています。英国研究・イノベーション機構(UKRI)が提供する、研究成果に関するデータベース“The Gateway to Research”(GtR)の試行的分析結果がまとめられています。
分析結果として、研究成果における分野ごとの多様性や、成果物の算出パターンがまとめられています。また、第6期科学技術・イノベーション基本計画や「政策のための科学」の観点から、人文・社会科学系プロジェクトや政策への影響について焦点を当てた分析も行ったとあります。
「まとめ・考察」の箇所では、GtRのデータを用いた分析が日本におけるアウトカム・インパクト評価の具体的検討に資すること、研究現場や助成機関の負担軽減に十分考慮しつつも、多様な研究成果を一元的に収集・管理し共有していくことが喫緊の課題であること等が述べられています。
「英国における公的資金研究成果の試行的分析[DISCUSSION PAPER No.203]」の公表について(NISTEP, 2021/12/23)
https://www.nistep.go.jp/archives/49955
英国における公的資⾦研究成果の試⾏的分析 :多様な観点からの研究成果の実態把握
https://doi.org/10.15108/dp203
参考:
日本学術会議、提言「学術の振興に寄与する研究評価を目指して-望ましい研究評価に向けた課題と展望-」を公開
Posted 2021年11月25日
https://current.ndl.go.jp/node/45241
英国研究会議、助成を受けた研究プロジェクトを検索できるウェエブサイトを公開
Posted 2013年12月6日
https://current.ndl.go.jp/node/25019
CA2005 – DORAから「責任ある研究評価」へ:研究評価指標の新たな展開 / 林 隆之, 佐々木 結
カレントアウェアネス No.349 2021年09月20日
https://current.ndl.go.jp/ca2005