英米の機関が共同で取り組むプロジェクトAEOLIAN network、英国国立公文書館(TNA)における人工知能(AI)の活用に関するレポートを公開

英米の機関が共同で運営するプロジェクトAEOLIAN network は、2021年11月11日付けのTwitterにおいて、英国国立公文書館(TNA)における人工知能(AI)の活用に関するレポートの公開を発表しています。

同プロジェクトは、全米人文科学基金(NEH)及び英国芸術・人文科学研究会議(AHRC)の共同プログラムにより資金助成を受けており、英米の図書館等が参加しています。AEOLIAN は“Artificial Intelligence for Cultural Organisations”の略であり、ボーンデジタルあるいはデジタル化された文化的記録(cultural records)のアクセス性向上のため人工知能(AI)の活用可能性について調査しています。

同プロジェクトでは、英米の文化遺産機関でのAIの活用をテーマとした5つのケーススタディを作成することとなっており、その第1弾としてTNAのレポートが公開されました。ボーンデジタルの記録のアクセス性向上におけるAI利用に関し、TNAの戦略、プロジェクト、ポリシーを検証しています。また、他のプロジェクトや、国際的な展開等についての言及も行われています。

@AeolianNetwork(Twitter, 2021/11/11)
https://twitter.com/AeolianNetwork/status/1458740196304957440

Case Studies(AEOLIAN Network)
https://www.aeolian-network.net/case-studies/

Case Study 1: The National Archives (UK) [PDF:32ページ]
https://www.aeolian-network.net/wp-content/uploads/2021/11/AEOLIAN-Case-Study-1-The-National-Archives-UK.pdf

参考:
英国国立公文書館(TNA)、永久保存すべきデジタル記録の選別において人工知能(AI)ツールの活用可能性を調査するプロジェクトの成果物を公開
Posted 2021年11月19日
https://current.ndl.go.jp/node/45202

英国国立公文書館(TNA)、新たなデジタル戦略“Plugged In, Powered Up”を公表:デジタル保存に関するオンライン研修も提供予定
Posted 2020年1月24日
https://current.ndl.go.jp/node/40047

テキストファイルのファイルフォーマット識別に関する英国国立公文書館(TNA)の研究プロジェクト(記事紹介)
Posted 2019年9月20日
https://current.ndl.go.jp/node/39078

英国国立公文書館(TNA)・サリー大学・Open Data Institute(ODI)による、ブロックチェーン技術を用いたデジタル記録の内容保証のためのプロジェクトARCHANGEL(記事紹介)
Posted 2018年6月7日
https://current.ndl.go.jp/node/36123

ボーンデジタル資料へのアクセス提供方法に関する推奨事項等を記載した文書“Levels of Born-Digital Access”が公開される
Posted 2020年3月9日
https://current.ndl.go.jp/node/40440