米国環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)の図書館ネットワークに対する予算削減案は、まだ議会を通過していませんが、予算案成立を先取りする形で、8月15日にEPAから縮小案“EPA FY 2007 LIBRARY PLAN:National Framework for the Headquarters and Regional Libraries”が提示されました。
これによると、シカゴ、ダラス、カンザスシティーの3ヶ所に設置されたEPAの分館は9月30日をもって閉館となり、他の各地域に残る分館についても、開館時間が短縮され、さらに一般公開についても可能な限りすみやかに中止する方針とのことです。また、電子化されていない、約8万点におよぶオリジナル資料についても箱詰めをおこない、徐々に電子化を行なってゆく方針とのことです。
先にEPAに所属する科学者たちは、図書館の縮小に反対する約1万人の署名を集めてEPAに提出していましたが、今回の縮小案を、環境や公衆衛生に関する情報を抑制するプランであるとして批判しています。
EPA FY 2007 LIBRARY PLAN:National Framework for the Headquarters and Regional Libraries
http://www.peer.org/docs/epa/06_21_8_library_plan.pdf
EPA BEGINS CLOSING LIBRARIES BEFORE CONGRESS ACTS ON PLAN
(EPAの科学者が所属している職員団体である
PEER(Public Employees for Environmental Responsibility)
が公表したプレスリリース)
http://www.peer.org/news/news_id.php?row_id=731
EPA Begins Closing Libraries Before Congress Acts on Plan(Resourceshelfの記事)
http://www.resourceshelf.com/2006/08/23/epa-begins-closing-libraries-
before-congress-acts-on-plan/
EPA Library Closures Move Ahead(LibraryJournal.comの記事)
http://www.libraryjournal.com/article/CA6365379.html
参考:
環境保護庁図書館ネットワーク存続に向けた4図書館団体のアピール
http://www.dap.ndl.go.jp/ca/modules/car/index.php?p=1242
環境保護庁図書館ネットワーク存続のための活動(米国)
http://www.dap.ndl.go.jp/ca/modules/car/index.php?p=1833