2021年10月21日、日本私立大学連盟が、提言「ポストコロナ時代の大学のあり方~デジタルを活用した新しい学びの実現~」(2021年7月付け)における図書館等の記述に関して、日本図書館情報学会宛の説明文書を公開しました。
同提言は、デジタルを活用した新たな学びの可能性を示すとともに、その実現に必要な大学設置基準の見直し、質保証のあり方等について、私立大学の考えを提示したものと位置付けられています。
2021年9月22日には、日本図書館情報学会が、同提言に含まれる大学設置基準「第38条(図書等の資料及び図書館)」削除の提案や司書の能力への言及に関し、看過できない内容であり、他の組織・団体と連携しつつ問題に対応していく所存であると発表していました。
今回の説明文書の中で、大学における図書館は重要な存在であり、機能・目的が高度化・多様化し、司書の役割も専門職員として更に大きな意味を持つ一方、現行の大学設置基準の条文では不十分であるため、同提言では、大学設置基準第38条の削除ではなく抜本的な改訂を提案していると述べられています。日本図書館情報学会は、同文書を受け取ったことを10月22日付でウェブサイトに掲載しており、今後は第38条の改訂の中身や大学図書館員に必要な知識やスキルについて議論を行っていくと述べています。
提言「ポストコロナ時代の大学のあり方」における図書館等の記述について(日本私立大学連盟, 2021/10/21)
https://www.shidairen.or.jp/topics_details/id=3412
https://www.shidairen.or.jp/files/user/20211021toshokan.pdf
※2つ目のリンクは説明文書[PDF:2ページ]です。
日本私立大学連盟からの提言について(続報)(日本図書館情報学会, 2021/10/22)
https://jslis.jp/2021/10/22/002/
日本私立大学連盟からの提言について(日本図書館情報学会, 2021/9/22)
https://jslis.jp/2021/09/22/001/
参考:
日本私立大学連盟、提言『ポストコロナ時代の大学のあり方~デジタルを活用した新しい学びの実現~』を公表:図書館にも言及
Posted 2021年8月18日
https://current.ndl.go.jp/node/44626