2021年8月11日、米国の大学・研究図書館協会(ACRL)が、学術図書館におけるテキスト・データ・マイニング(TDM)に関連するサービスについてのホワイトペーパー“Transforming Library Services for Computational Research with Text Data: Environmental Scan, Stakeholder Perspectives, and Recommendations for Libraries”を公開したと発表しました。
博物館・図書館サービス機構(IMLS)の助成により2017年7月から2018年12月の間に実施されたフォーラム“Data Mining Research Using In-Copyright and Limited-Access Text Datasets”の成果に基づいたものです。同取組は、テキストデータを用いた研究を実施する際の法的・社会-技術的ロジスティクスに関する課題について、共通理解を築くことを目的としていました。
同ホワイトペーパーでは、著作権やテキストデータのアクセス・利用等についての文献レビューの他、ライセンス・TDMの手法の理解といったフォーラムの内容、以下の6項目について図書館・図書館員向けに合計25の推奨事項がまとめられています。
・フェアユースとライセンス
・コミュニケーション、アウトリーチ、指導
・人材育成
・調査とガバナンス
・アドヴォカシー
・インフラ
ACRL releases “Transforming Library Services for Computational Research with Text Data: Environmental Scan, Stakeholder Perspectives, and Recommendations for Libraries” white paper(ALA, 2021/8/11)
https://www.ala.org/news/member-news/2021/08/acrl-releases-transforming-library-services-computational-research-text-data
Transforming Library Services for Computational Research with Text Data: Environmental Scan, Stakeholder Perspectives, and Recommendations for Libraries [PDF:61ページ]
https://www.ala.org/acrl/sites/ala.org.acrl/files/content/publications/whitepapers/TransformingLibServices.pdf
参考:
米・カリフォルニア大学バークレー校図書館、テキスト・データ・マイニングのための法的リテラシーに関するオープン教育資源を公開
Posted 2021年8月4日
https://current.ndl.go.jp/node/44535
北米研究図書館協会(ARL)、米国におけるテキストデータマイニング(TDM)の役割とフェアユースに関するイシューブリーフを公表
Posted 2015年6月16日
https://current.ndl.go.jp/node/28684
E1623 – 図書館によるテキストマイニングの研究利用支援<文献紹介>
カレントアウェアネス-E No.269 2014.10.30
https://current.ndl.go.jp/e1623