米国のペンシルベニア大学のニュースサイト“Penn Today”に掲載された2021年8月10日付の記事で、同大学図書館が医学の学位論文を2年間かけてデジタル化し公開したことが発表されました。
同大学は南北戦争頃まで学位取得のため医学生に論文の提出を課しており、提出された論文は図書館に保存されていました。発表によると、今回デジタル化されたのは、1807年から1829年までの手書きの論文1,000件以上(合計6万ページ以上)で、同館のリポジトリで公開されています。
記事の中では、対象となった論文の特徴や、デジタル化・目録作成作業についても紹介されています。また、プロジェクトは、初期の医学関係資料を所蔵するフィラデルフィアの図書館のコンソーシアムが米・図書館情報資源振興財団(CLIR)から受けた50万ドルの助成を基に、実施されたと述べています。
Two centuries old, a handwritten record of medical education(Penn Today, 2021/8/10)
https://penntoday.upenn.edu/news/two-centuries-old-handwritten-record-medical-education
参考:
米・図書館情報資源振興財団(CLIR)、「隠れた特別コレクションのデジタル化助成プログラム」の2018年度の助成プロジェクトを発表
Posted 2019年1月4日
https://current.ndl.go.jp/node/37315
米・ペンシルベニア大学図書館、20世紀米国の黒人歌手マリアン・アンダーソン氏に関するコレクション2,500点以上のデジタル化を完了しオンライン公開
Posted 2020年7月20日
https://current.ndl.go.jp/node/41544
CLIRの助成金を受け、“Bibliotheca Philadelphiensis”が中世の手稿類をデジタル化して公開へ
Posted 2016年1月14日
https://current.ndl.go.jp/node/30433