英国国立・大学図書館協会(SCONUL)、大学図書館への来館を促す要因に関するレポート“Drivers for the Usage of SCONUL Member Libraries”を公開

2021年7月2日、英国国立・大学図書館協会(SCONUL)が、大学図書館への来館を促す要因に関するレポート“Drivers for the Usage of SCONUL Member Libraries”の公開を発表しました。

発表では、多くの資料がデジタルでアクセス可能にも関わらず、SCONUL館員館における図書館空間の利用は増加していることが指摘されています。同レポートでは、この点に関して、以下をはじめとした内容に焦点を当てて調査や分析等が行われています。

・大学のキャンパスのデザイン、利用の変化の文脈における図書館スペースの変化
・学生の身体や教育、情報技術とデジタルをはじめとした、学術図書館の利用に変化をもたらす要素
・図書館のスペースの利用傾向に関する、公開されている研究成果
・SCONULの館員館から提供された、公開されていない情報が明らかにするもの
・新型コロナウイルス感染症感染拡大を含む、将来の図書館利用を形作る要素

レポートの結論部分では、生徒中心型の教育により学部の建物に滞在する必要性が下がったことや、コンピュータやプリンターといった機器の利用をはじめとした、大学図書館を訪れる学生が増えた理由12点や、今後の研究の方向性等がまとめられています。

Research Report on Drivers for the Usage of SCONUL Member Libraries(SCONUL, 2021/7/2)
https://www.sconul.ac.uk/news/research-report-on-drivers-for-the-usage-of-sconul-member-libraries

Drivers for the Usage of SCONUL Member Libraries [PDF:60ページ]
https://www.sconul.ac.uk/sites/default/files/documents/Drivers_for_the_Usage_of_SCONUL_Member_Libraries.pdf

参考:
学術図書館のラーニングコモンズは学生のニーズへどのように応えているか(文献紹介)
Posted 2020年6月22日
https://current.ndl.go.jp/node/41285

英国国立・大学図書館協会(SCONUL)、学術図書館の将来をまとめた報告書を公開
Posted 2017年12月12日
https://current.ndl.go.jp/node/35145

E1853 – 学生が求める図書館空間に関する調査(米国)<文献紹介>
カレントアウェアネス-E No.313 2016.10.20
https://current.ndl.go.jp/e1853