DOAJとCrossref、覚書を締結:技術的・戦略的要件の調整など様々な面で協力

2021年6月21日、 Crossrefは、DOAJ(Directory of Open Access Journals)と覚書(Memorandum of Understanding:MoU)を締結したことを発表しました。双方のパートナーシップを強化し、新興の出版コミュニティを包摂した、開かれた学術コミュニケーションのエコシステムの実現を目指すとしています。

今回の覚書締結により、DOAJに収録された学術誌のコンテンツは、Crossrefのメタデータの使用を通じ、より容易に識別できるようになると述べています。また、覚書がカバーするDOAJ・Crossref間の協力内容として、様々なサービスや情報の交換、技術的・戦略的要件の調整、アウトリーチや研修教材の開発、サービス・機能の開発における調整、各自がカバーする学術誌・メタデータの重複やギャップを探るための調査研究等を挙げています。

発表には、CrossrefのDirector of Member & Community OutreachであるGinny Hendricks氏のコメントも掲載されています。同氏は、世界中の新興出版社にとっての障壁を下げるために、DOAJとのパートナーシップにより戦略・データ・資源の共有が可能になると述べています。

DOAJ and Crossref sign agreement to remove barriers to scholarly publishing for all(Crossref, 2021/6/21)
https://www.crossref.org/blog/doaj-and-crossref-sign-agreement-to-remove-barriers-to-scholarly-publishing-for-all/

DOAJ and Crossref sign agreement to remove barriers to scholarly publishing for all(DOAJ, 2021/6/22)
https://blog.doaj.org/2021/06/22/doaj-and-crossref-sign-agreement-to-remove-barriers-to-scholarly-publishing-for-all/

参考:
学術出版プラットフォームRedalycとAmeliCAがDOAJとの共同事業を発表:DOAJへのラテンアメリカの非APCベースのオープンアクセスジャーナル収録増加等を目指す
Posted 2020年6月18日
https://current.ndl.go.jp/node/41250