フランスの「情報社会における著作権及び著作隣接権に関する法律(DADVSI)」が8月1日、施行されました。
デジタル著作権管理(DRM技術)に関しては、MP3形式のファイルを違法にダウンロードした場合や違法にダウンロードされたと判別できるソフトウェアを送信した場合は3年の刑または30万ユーロの罰金、DRM技術を回避するような工作を行った場合は3,750ユーロの罰金を科す、などといった規定が並んでいます。
DADVSI法は、もともとはアップル社と競合他社のオンラインプレイヤーの互換性を確保するためDRMを迂回できるようにするなど、相互運用性を重視した法案が提出されていましたが、いくつかの規定について違憲性を指摘されたことなどにより、大幅な修正を余儀なくされていました。
このため、DRMの相互運用性が確保されなくなったことなど、DADVSI法が当初の目的と大きく異なる方向に進んで制定されてしまったという批判も出されています。
LOI n°2006-961 du 1er aôut 2006 relative au droit d’auteur et aux droits voisins dans la société de l’information.
http://www.legifrance.gouv.fr/WAspad/Visu?cid=770004&indice=1&table=JORF&ligneDeb=1
La loi DAVSI promulguee et commentee.
http://grds04.ebsi.umontreal.ca/jms/index.php/2006/08/08/55-la-loi-davsi-promulguee-et-commentee
フランスiTunes DRM公開法が施行–議論はまだまだ続く. CNET Japan.
http://japan.cnet.com/news/biz/story/0,2000056020,20193268,00.htm
フランスiTunes DRM公開法、大幅な修正–リバースエンジニアリングは罰金に. CNET Japan.
http://japan.cnet.com/news/biz/story/0,2000056020,20187347,00.htm
E433 PtoP方式によるダウンロード自由化のゆくえ−フランスの新しい著作権法案
http://www.dap.ndl.go.jp/ca/modules/cae/item.php?itemid=439