米・公共図書館協会(PLA)、米国の大手通信企業AT&Tと協力し家庭向けにデジタルリテラシー育成プログラムを提供へ

2021年5月3日、米・公共図書館協会(PLA)は、家庭や地域コミュニティにおけるデジタルリテラシーを育成し、ブロードバンドの普及を促進するため、米国の大手通信企業AT&Tと協力することを発表しました。

PLAとAT&Tは、遠隔教育やデジタル教育への子どもの参加を支援するために必要なスキルと自信を身につけることができるよう、両親や家族向けにデジタルリテラシー育成プログラムの提供を予定しています。プログラムは、PLAのウェブサイト“DigitalLearn.org”で提供しているコンテンツをベースにしたものや、モバイル機器やビデオ会議システムの利用に焦点を当てた新しいコンテンツが作成される予定です。なお、全てのプログラムは英語・スペイン語の両方で提供されます。

プログラムはバーチャルでの受講のほか、公共図書館やコミュニティセンター等の学習スペースで対面式での受講も可能とあります。また、AT&Tの従業員ボランティアは、 “DigitalLearn”の教室用研修教材を用いて、“AT&T Connected Learning Centers”において「伝統的にサービスが行き届いていない地域」(traditionally underserved neighborhoods)の家庭向けに技術スキルの研修も行います。

PLAとAT&Tとの協力は2021年の夏に開始され、あわせて新しい研修プログラムのリリースとAT&Tの“DigitalLearn”のウェブサイトが公開される予定です。また、2021年後半には、全国の公共図書館が館内や地域コミュニティにおいてデジタルリテラシー育成プログラムを実施できるよう、PLAとAT&Tが公共図書館に研修の機会と助成金を提供するとあります。

PLA, AT&T team up to bring digital literacy training to families(PLA, 2021/5/3)
http://www.ala.org/news/press-releases/2021/05/pla-att-team-bring-digital-literacy-training-families

関連:
AT&T Makes $2 Billion, 3-Year Commitment to Help Bridge the Digital Divide(AT&T, 2021/4/14)
https://about.att.com/story/2021/digital_divide.html
※AT&Tによる、デジタル・ディバイド解消に向けた取組の発表です。今回のPLAとの協力や、“AT&T Connected Learning Centers”の設置についても言及しています。

参考:
米・公共図書館協会(PLA)、地方でのデジタルリテラシープログラムの拡充やデジタル技術へのアクセス向上を目的とした図書館支援プログラムの開始を発表:Microsoft社が支援
Posted 2019年6月10日
https://current.ndl.go.jp/node/38316

米・公共図書館協会(PLA)、Microsoft社と連携し、地方の公共図書館における高速インターネットアクセス拡大支援事業の開始を発表:図書館の敷地内もしくはその近くに公衆Wi-Fiへのアクセスポイントを設置
Posted 2020年4月30日
https://current.ndl.go.jp/node/40876