英・ロンドン図書館、同館の経済的・社会的影響に関するレポートを公開

2021年3月15日、英国のロンドン図書館が、同館の経済的・社会的影響に関するレポート“The Economic and Social Impact of The London Library”を公開したことを発表しました。

レポートは、2020年6月に英国のコンサルティング会社のMorris Hargreaves
McInytreによるオンライン調査のほか、同館が実施している作家支援プログラム“Emerging Writers Programme”や“Twenty in 2020”の参加者を対象とした調査や、利用者21人を対象としたインタビュー調査等を基に作成されました。オンライン調査は1,270件、プログラムの参加者を対象とした調査は合計25件の回答が寄せられました。

影響の算出は、利用・非利用価値、知的財産の創出に着目して行われました。レポートの中では、同館は、1年間に約2,130万ポンドの経済的価値を生み出していること、英国内の創造産業・文化産業において460の仕事の支援を行っていることが指摘されています。また、約700冊のフィクション・ノンフィクションの本、1万5,000件以上の記事等の作成に関与していること等が述べられています。

NEW REPORT PLACES £21M VALUE ON THE LONDON LIBRARY’S CREATIVE OUTPUT(The London Library, 2021/3/15)
https://www.londonlibrary.co.uk/about-us/latest-news/2204-new-report-places-21m-value-on-the-london-library-s-creative-output

The Economic and Social Impact of The London Library [PDF:46ページ]
https://www.londonlibrary.co.uk/images/PDFs/London_Library_Economic_and_Social_Impact_2021-03-011565.pdf

関連:
THE LONDON LIBRARY EMERGING WRITERS PROGRAMME(The London Library)
https://www.londonlibrary.co.uk/emerging-writers

TWENTY IN 2020 FOR BLACK BRITISH WRITING(The London Library, 2019/7/19)
https://www.londonlibrary.co.uk/about-us/latest-news/1943-twenty-in-2020-for-black-british-writing

参考:
E2313 – カナダの美術館・図書館・文書館・博物館がもたらす経済価値
カレントアウェアネス-E No.400 2020.10.15
https://current.ndl.go.jp/e2313

CA1475 – 動向レビュー:英国の公共図書館評価の動向―パフォーマンス指標と図書館基準を中心に― / 須賀千絵
カレントアウェアネス No.273 2002.09.20
https://current.ndl.go.jp/ca1475