2021年3月9日、米国ジョージ・メイソン大学のロイ・ローゼンツヴァイク・歴史・ニューメディアセンター(RRCHNM)は、同センターが開発するデジタルコレクションのウェブ公開用オープンソースソフトウェア“Omeka S”に対して、“Web Monetization”機能を実装するための新しいモジュールを公開したことを発表しました。
“Web Monetization”はウェブサイトを訪問したユーザーが、ブラウザ上で少額の寄附を行うことを可能にするJavaScript APIです。新たに公開されたモジュールによりページ上部にバナーを設置するなどの方法で、Omeka Sで構築されたデジタルコレクションでは、ユーザーがブラウザから直接寄附を行うことが可能になります。
RRCHNMはモジュール開発の背景として、デジタルコレクションの財政基盤はユーザーの支える仕組みが理想的であるという方針と、デジタルコレクションのようなコンテンツ提供には一定のコストがかかる点に対するユーザー側の理解の普及を挙げています。同モジュールは、GitHubおよびOmeka Sのモジュールリポジトリで公開されています。
Releasing a Web Monetization module for Omeka S(RRCHNM,2021/3/9)
https://rrchnm.org/news/releasing-a-web-monetization-module-for-omeka-s/
WebMonetization-module
https://github.com/chnm/WebMonetization-module
参考:
デジタルコレクションのウェブ公開用オープンソースソフトウェア“Omeka S”のバージョン3がリリース
Posted 2020年10月9日
https://current.ndl.go.jp/node/42224
E2094 – Omeka Sを活用した東京大学文書館デジタル・アーカイブの公開
カレントアウェアネス-E No.361 2019.01.17
https://current.ndl.go.jp/e2094
関西大学アジア・オープン・リサーチセンター(KU-ORCAS)、バチカン図書館所蔵の日本関係史料のデジタル化と調査・研究を進める資金獲得のためクラウドファンディングを開始
Posted 2020年3月2日
https://current.ndl.go.jp/node/40379
京都大学図書館機構、「京都大学貴重資料デジタルアーカイブ基金」を設置
Posted 2018年7月2日
https://current.ndl.go.jp/node/36257