韓国国立中央図書館(NLK)、時代の変化に応じた人材を採用するため、司書職採用試験の方式の変更を発表:面接試験での能力評価方式の導入や筆記試験科目の改編

2021年3月3日、韓国国立中央図書館(NLK)が、司書職の専門性を強化し、優秀な人材を採用することを目的に、採用試験時の面接試験において能力評価方式を導入するとともに、2022年以降の筆記試験の科目を改編すると発表しました。

プレスリリースによると、2月に実施した採用試験の面接試験時から、職務遂行に必要な専門知識と想像力を遍く備えた人材を採用するため、深層面接や状況面接の手法を導入したとしています。

また、2022年の筆記試験からは、現在の「資料組織概論」「情報奉仕概論」から「情報奉仕概論」を廃止し、デジタル技術の変化に対応できる「情報学概論」と図書館行政業務に直接役に立つ「図書館経営論」を新設するとしています。今回の変更は、既存の2科目だけでは受験者の多様な資質を評価することは難しく、優秀な人材の採用に限界があるというこれまで指摘されてきた課題をうけて、図書館情報学界や図書館界の意見を聴取して行ったものです。

同館館長は、現在、他分野との協力・融合的な思考が要求されている状況において、国を代表する図書館の司書の専門性の向上への要求が高まっていると指摘するとともにに、今回の変更は、全国の図書館の司書の役割の方向性を提示することになるだろうと述べています。

국립중앙도서관 사서직, 역량평가 방식 최초 도입 및 필기시험 과목 개편(国立中央図書館司書職、能力評価方式を初めて導入し、筆記試験科目を改編)(NLK,2021/3/3)
https://www.nl.go.kr/NL/contents/N50603000000.do?schM=view&id=38164&schBcid=normal0302

参考:
E2339 – 韓国図書館界,ポストコロナの図書館を考えるフォーラム開催
カレントアウェアネス-E No.405 2020.12.24
https://current.ndl.go.jp/e2339