東京大学大学院人文社会系研究科・文学部、作家・大江健三郎氏による自筆原稿の寄託を受けたことを発表:「大江健三郎文庫」(仮称)の設立を予定

2021年2月12日、東京大学大学院人文社会系研究科・文学部は、ノーベル文学賞を受賞した同大学出身の作家・大江健三郎氏の自筆原稿等のコレクションを受け入れたことを発表しました。大江氏の自筆原稿がまとまったかたちで公的機関に寄託されるのは初めてであり、同学部が文学者の自筆原稿を中心としたコレクションを受入れるのも初めてです。

大江氏の家族から同氏を代理して寄託を受けたものであり、自筆原稿や校正ゲラなど約 50 点からなります。自筆原稿は合計1万枚を越えており、同一作家による自筆原稿のコレクションとしては屈指の規模とあります。

同学部は、寄託資料の基礎的な整理と研究・管理体制を整えた後、適切な形で研究資料としての公開を検討しています。そのための組織として「大江健三郎文庫」(仮称)の設立を予定しており、大江氏の文学を中核とする日本近代文学の世界に向けた研究拠点として位置づけたいと述べています。

【記者発表】ノーベル賞作家大江健三郎氏の自筆原稿、東京大学文学部に寄託 ~「大江健三郎文庫(仮称)」設立へ~(東京大学大学院人文社会系研究科・文学部, 2021/2/12)
http://www.l.u-tokyo.ac.jp/release/12566.html
http://www.l.u-tokyo.ac.jp/assets/files/news2020/oc2020/20210208-041701.pdf
※二つ目のURLはプレスリリース[PDF:5ページ]です。

参考:
作家の村上春樹氏が所蔵資料を早稲田大学に寄贈する意向を表明
Posted 2018年11月7日
http://current.ndl.go.jp/node/36985