2020年9月27日、米国図書館協会(ALA)の知的自由部(OIF)は、過去10年間に最も禁書とされ批判を受けた図書100タイトルのリストとして、“Top 100 Most Banned and Challenged Books: 2010-2019”を発表しました。
同リストは、合衆国憲法修正第1条の擁護や読書の自由の重要性を訴えるための「禁書週間(Banned Books Week)」の開始を告げるものとして発表されました。LGBTQIA+・性的な描写・宗教的な視点・人種差別や警察による残虐行為・冒涜的な内容など、様々な理由で批判を受けた図書が含まれ、第1位にはシャーマン・アレクシー(Sherman Alexie)の『はみだしインディアンのホントにホントの物語(The Absolutely True Diary of a Part-Time Indian)』が選出されています。
2020年の「禁書週間」は、「検閲はもうおしまい。読書の自由を見つけよう(Censorship is a Dead End. Find Your Freedom to Read)」をテーマとして、9月27日から10月3日まで開催されました。期間中には、図書館・書店・大学・団体等によるウェブサイトやソーシャルメディア上のオンラインプログラムを中心とした様々なイベントが行われています。
ALA releases list of Top 100 Most Banned and Challenged Books of the decade(ALA,2020/9/27)
http://www.ala.org/news/press-releases/2020/09/ala-releases-list-top-100-most-banned-and-challenged-books-decade
Top 100 Most Banned and Challenged Books: 2010-2019(ALA)
http://www.ala.org/advocacy/bbooks/frequentlychallengedbooks/decade2019
参考:
米国図書館協会(ALA)、「2018年に最も批判を受けた図書」を公表
Posted 2019年4月10日
https://current.ndl.go.jp/node/37990
米国で2015年の「禁書週間」が始まる(9/27-10/3)
Posted 2015年9月28日
https://current.ndl.go.jp/node/29519
米国で「禁書週間」が始まる
Posted 2014年9月25日
https://current.ndl.go.jp/node/27078
第30回目となる「禁書週間」が始まる(米国)
Posted 2012年9月26日
https://current.ndl.go.jp/node/21910
閲覧制限になった資料を紹介し知的自由の大切さを訴える「禁書週間」(米国)
Posted 2010年9月29日
https://current.ndl.go.jp/node/16876
E629 – 2006年に最も批判を受けた図書は?(米国)
カレントアウェアネス-E No.104 2007.04.11
https://current.ndl.go.jp/e629