2020年9月25日、英・Jiscは“The UK Wiley read and publish agreement – nine months on”という題目のブログ記事を公開しています。JiscとWiley社は“Read and Publish”契約の発効から9か月経過して、判明した課題等について述べています。
2020年8月31日までに、5,164件の学術論文がオープンアクセスとして出版または採択されています。2019年と比較すると82%増加しています。
契約の課題として、英国の全ての研究成果を自動的にカバーしないことを挙げています。そのため、機関やWiley社と協力して、機関が支出を管理しながらも、研究助成機関の方針を遵守できるようにするための手段を講じています。これらの手段の一つとしてUK Research and Innovation(UKRI)、Charity Open Access Fund(COAF)、およびWellcomeTrustによって助成された研究をオープンアクセスで公開することを挙げており、10月中旬より実行する予定であり、オープンアクセスのための基金の残額を使用するとしています。
2021年には、Institution of Engineering and Technology(IET)のジャーナルが、Wiley社の“Read and Publish”契約に追加される予定です。
Wiley社との“Read and Publish”契約で得られた教訓をもとに、他の契約や交渉を進め、英国のオープンアクセスの研究ならびに著者が研究を共有するためのルートを増加するとしています。
The UK Wiley read and publish agreement – nine months on(Jisc, 2020/9/25)
https://www.jisc.ac.uk/blog/the-uk-wiley-read-and-publish-agreement-nine-months-on-25-sep-2020
参考:
英・JiscとWiley社、4年間の“Read and Publish”契約を締結
Posted 2020年3月4日
https://current.ndl.go.jp/node/40397