2020年6月18日、ドイツ経済学中央図書館(ZBW)は、オープンソースの図書館サービスプラットフォームFOLIOを同館の電子資料管理に導入したことを発表しました。
2016年から始動したFOLIOのイニシアチブにおいて、ドイツでは北部を中心とした図書館ネットワーク“Gemeinsamer Bibliotheksverbund(GBV)”が当初から開発パートナーとして参加し、ZBWはGBVの一員として2017年から開発コミュニティに加わりました。特にZBWはFOLIOの「電子リソース管理」に関するワーキンググループの試行図書館として、GBVと緊密に連携しながら協力しています。
今回の決定により、ZBWはFOLIOの電子リソース管理モジュールを実務で運用する、ドイツおよび世界でもごく早期の事例となります。ZBWはGBVと連携しながら、今後数か月をかけて、FOLIOを同館のネットワークサービスや既存のドイツ国内のシステムに統合する作業を進めます。統合の内容として、共同目録K10plusとFOLIOとの間のデータのインポート・エクスポートを行うためのインタフェース開発や、ドイツ国内の電子リソースのライセンス契約を共同管理するためのシステムLAS:eRとの連携が挙げられています。
ZBW geht live mit FOLIO – Internationaler Einsatz für Open Source in der Bibliothekswelt(ZBW,2020/6/18)
https://www.zbw.eu/de/ueber-uns/aktuelles/meldung/news/zbw-geht-live-mit-folio-internationaler-einsatz-fuer-open-source-in-der-bibliothekswelt/
参考:
協同でオープンソースの図書館サービスプラットフォームを構築するイニシアチブ“FOLIO”が始動
Posted 2016年6月27日
https://current.ndl.go.jp/node/31892
図書館サービスプラットフォームFOLIO、新機能の導入や機能改善の反映が行われたFameflower版を公開
Posted 2020年5月21日
https://current.ndl.go.jp/node/40997
スウェーデン・チャルマース工科大学図書館がオープンソースの図書館サービスプラットフォームFOLIOの最初の導入館となる
Posted 2019年10月29日
https://current.ndl.go.jp/node/39375
米・ミズーリ州立大学図書館、オープンソースの図書館サービスプラットフォームFOLIOの完全実装を行った米国初の学術機関に
Posted 2020年6月18日
https://current.ndl.go.jp/node/41255
CA1789 – ドイツ経済学中央図書館(ZBW)について~ドイツの図書館の経済分野のサービス / 伊藤白
カレントアウェアネス No.315 2013年3月20日
https://current.ndl.go.jp/ca1789