フィンランドのコンソーシアム“FinELib”、SCOSSの資金調達モデルの枠組みによりDOAJへ3年間の資金提供を実施

DOAJ(Directory of Open Access Journals)の2020年5月19日付のお知らせで、フィンランドの大学・研究機関・公共図書館等によるコンソーシアム“FinELib”が、DOAJへの3年間の資金提供に合意したことが発表されています。

FinELibはDOAJのオープンアクセス(OA)・学術出版に対する貢献の重要性を認識し、DOAJへの資金提供に合意しました。FinElibの資金提供の表明は、2020年初頭に発表したフィンランドのオープンサイエンス・オープンリサーチに関する方針を背景として実施されており、フィンランドの学術コミュニティでも歓迎されています。

FinElibはDOAJへ年間3万1,500ユーロの資金提供を3年間実施することを約束しています。この資金提供はDOAJの「持続可能性」を確保するに足る水準であり、社会科学・人文科学分野の英語以外によるジャーナルを収録する事業など、DOAJの現在の主要目標に集中して取り組むことを可能にする、としています。

FinElibによる資金提供は、フィンランド学会連盟(TSV)とDOAJによる共同パイロットプロジェクトが成功したことを受けて実施されます。

DOAJは非営利のOA・オープンサイエンスサービスの資金調達支援に関する国際的なフレームワークSCOSSにおいて、2018年から2020年までの資金援助対象に選定されています。

FinELib, the consortium for Finnish universities, will fund DOAJ for a 3-year period based on the SCOSS model(DOAJ,2020/5/19)
https://blog.doaj.org/2020/05/19/finelib-will-fund-doaj-for-a-3-year-period/

参考:
フィンランド学会連盟(TSV)とDOAJ 、同国で発行されたオープンアクセス(OA)の査読誌のDOAJへの採録を促進するパイロットプロジェクトを開始
Posted 2019年9月4日
https://current.ndl.go.jp/node/38945

フィンランド研究コミュニティの共同体“Avoin tiede”、2020年から2025年までのオープンサイエンス・オープンリサーチに関する共通の方向性を提示した宣言を公開
Posted 2020年1月14日
https://current.ndl.go.jp/node/39943

SCOSS、非営利のオープンアクセス(OA)・オープンサイエンスサービス支援のため第二の資金調達サイクルを開始:DOAB・OAPEN、PKP、OpenCitationsが援助対象
Posted 2019年12月13日
https://current.ndl.go.jp/node/39734