2020年4月27日、欧州の20機関以上が参加する人文・社会科学分野(SSH)におけるオープンクラウドエコシステム構築のためのSSHOC(Social Sciences & Humanities Open Cloud)プロジェクトは、同プロジェクトの成果物である“SSH Open Marketplace”の公開スケジュールを発表しました。
SSHOCプロジェクトはHorizon 2020の資金助成により2019年1月から2022年4月まで展開中のプロジェクトです。欧州研究図書館協会(LIBER)など欧州20機関以上が参加し、欧州オープンサイエンスクラウド(EOSC)の人文・社会科学分野における実現を目指しています。
SSH Open Marketplaceは、デジタル分野の研究者(特に人文・社会科学分野)を対象に、ツール・サービス・研修資料・リサーチペーパー等の有用な情報源を提供する研究環境として、欧州人文学デジタル研究基盤(DARIAH)が主導して開発中の同プロジェクトの主要成果物です。研究者・図書館員等のユーザーが必要とする機能を確実に備えるように、「参加型デザイン」による開発が行われています。SSHOCは、SSH Open Marketplaceの公開に向けたスケジュールと開発への参加方法について、主に以下のような内容を発表しています。
・2020年6月に、主としてプロジェクトパートナー機関を対象とした内部向けのアルファバージョンを公開
・ウェビナーやイベント等により、インタフェースのデザイン・開発のユースケース・ガバナンスモデル・キュレーションのワークフロー等のテーマについて、コメントや推奨事項を収集
・2020年12月に外部向けのベータバージョンを公開し、イベント等を通じてユーザーからのフィードバックを収集
・2021年12月にユーザーからのフィードバックに対応した最終版を公開
SSH Open Marketplace: How and When Can You Contribute?(SSHOC,2020/4/27)
https://www.sshopencloud.eu/news/ssh-open-marketplace-how-and-when-can-you-contribute
SSH Open Marketplace: How and When Libraries Can Contribute(LIBER,2020/4/29)
https://libereurope.eu/blog/2020/04/29/ssh-open-marketplace-how-and-when-libraries-can-contribute/
参考:
欧州の19機関、人文・社会科学分野におけるオープンクラウドエコシステム構築のためのプロジェクトSSHOCを開始
Posted 2018年9月26日
https://current.ndl.go.jp/node/36715
CA1921 – 「欧州オープンサイエンスクラウド」をめぐる動向 / 尾城孝一
カレントアウェアネス No.335 2018年3月20日
https://current.ndl.go.jp/ca1921