2020年2月27日、世界保健機関(WHO)は、必須医薬品モデルリスト(Model list of Essential Medicines:EML)の電子版の公開を発表しました。
EMLは、自国の健康状況や優先事項を検討した最適な必須医薬品リストの作成において、150か国以上の国々で活用されているリストです。WHOは1977年の初版刊行以来、2年おきに改訂し冊子版やPDF版の形で公開しており、最新版は2019年版です。リストには利用可能な剤形・力値、服用すべき対象の指定、治療が可能となる条件、服用方法、服用の推奨の裏付けとなる臨床上のエビデンスに関する詳細、といった情報が掲載されています。
電子版のEMLは、既存のEMLをスマートフォンやPCから包括的で自由にアクセスできるオンラインデータベースとして公開されました。医薬品名や医療に関するトピックをクリックするだけで検索可能になっている他、一部またはすべてをExcelやWord形式で出力し独自のリストを作成することも可能になっています。
WHO launches a digital version of its Model list of Essential Medicines (EML)(WHO,2020/2/27)
https://www.who.int/news-room/detail/27-02-2020-who-launch-e-eml
eEML
https://list.essentialmeds.org/
参考:
世界保健機構(WHO)、医薬品の安全性に関するオープンアクセスのデータベースを公開
Posted 2015年4月23日
https://current.ndl.go.jp/node/28367
米国食品医薬品局(FDA)、FDAの認可・承認を受けたバイオ医薬品のリスト“Purple Book”を検索可能なオンラインデータベースとして公開
Posted 2020年3月3日
https://current.ndl.go.jp/node/40388