2019年12月26日、和歌山県の有田川ライブラリーが、2020年1月7日からの有田川町地域交流センター(ALEC)でのウォークスルー型図書自動貸出システム運用開始を発表しています。
同館では、図書館に求められる役割の高度化への対応と業務の省力化を目的に、「スマート図書館化事業計画」を立案しており、ウォークスルー型図書自動貸出システムは、図書館振興財団の助成を受け、富士通マーケティングの支援を受けてオリジナルで制作されたものです。
利用者が利用者カードと図書を持って、施設に設置されたICタグ読取ゲートを通過するだけで貸出手続きを完了させる事が可能です。手続き完了時には登録されたメールアドレスにお知らせが届くようになっています。
また、読取ゲートの筐体外装とそのデザインは地元企業が担当し、利用者カードも「絵本のまち有田川」のロゴマーク(イラストレーション:tupera tupera デザイン:DICTOM DESIGN)によるデザインに刷新しています。
読取ゲートの制作にあたっては、2018年から実証実験を重ね、アンテナの配置や構成を検討した結果、通路を通過するだけのウォークスルー形式により誤読を防ぎ、100%に近い認識率を実現することができたとしています。
導入を記念して、1月7日にはオープニングイベントが行われます。
〈プレスリリース〉スマート図書館実現に向け、ウォークスルー型の図書自動貸出システムを構築(有田川ライブラリー, 2019/12/26)
https://www.town.aridagawa.lg.jp/aridagawalibrary/news_event/2019/12/4964.html
スマート図書館実現に向け、ウォークスルー型の図書自動貸出システムを構築 図書館利用者の利便性向上と施設運営の効率化を実現(富士通マーケティング, 2019/12/26)
https://www.fujitsu.com/jp/group/fjm/resources/news/press-releases/2019/191226.html
参考:
青山学院大学シンギュラリティ研究所、富士通マーケティングと「AIを活用した学びの支援」に関する共同研究開始:図書館を中核とした新しい学習支援の創出を目指す
Posted 2019年12月13日
https://current.ndl.go.jp/node/39736
飯能市立図書館(埼玉県)、「図書チャットボット」の実証実験を実施中
Posted 2019年7月29日
https://current.ndl.go.jp/node/38682
小野市立図書館、利用者カードを『夜明けの図書館』のキャラクターを起用したデザインに変更
Posted 2015年7月22日
http://current.ndl.go.jp/node/28975
E2157 – 佐賀県立図書館における「漫☆画太郎カード」制作の経緯
カレントアウェアネス-E No.373 2019.07.25
https://current.ndl.go.jp/e2157