2019年11月25日、欧州図書館・情報・ドキュメンテーション協会連合(EBLIDA)は、2019年4月にEU理事会で採択された改正EU著作権指令「デジタル単一市場における著作権指令(the Directive on Copyright in the Digital Single Market)」の国内法化に関する、図書館・図書館協会向けのガイドラインを作成したことを発表しました。
このガイドラインはEBLIDA・IFLA・欧州研究図書館協会(LIBER)・SPARC Europeの4団体が共同作成したものです。ガイドラインは、テキスト・データ・マイニング(TDM)、教育機関の利用、保存、契約、技術的保護手段、絶版著作物、パブリックドメインの視覚芸術著作物、報道出版社の権利、オンラインコンテンツプラットフォームの責任について扱っており、著作権指令の中の12の条項をカバーしています。それぞれの項目に関して、その条項が何を示しているのか、新しい条項は何を意味しているのか、柔軟な運用を行う余地があるのか、などを示す内容となっています。
ガイドラインは純粋に図書館及び研究コミュニティを対象としたものであるので、インターネット上では公開されていません。入手を希望する場合には、リポジトリZenodoから作成者へ氏名・所属・メールアドレス等を明記してリクエスト申請を行う必要があります。
DSM Directive transposition guidelines for libraries and library associations(EBLIDA,2019/11/25)
http://www.eblida.org/news/dsm-directive-transposition-guidelines-for-libraries-and-library-associations.html
Transposing the Directive on Copyright in the Digital Single Market: A guide for libraries and library associations(SPARC Europe,2019/11/29)
https://sparceurope.org/transposing-the-directive-on-copyright-in-the-digital-single-market-a-guide-for-libraries-and-library-associations/
Transposing the Directive on Copyright in the Digital Single Market: A Guide for Libraries and Library Associations(Zenodo,2019/11/25)
https://zenodo.org/record/3552203
参考:
国際図書館連盟(IFLA)、改正EU著作権指令に関する図書館員の関与の重要性と関与のための手順等を解説した記事を掲載
Posted 2019年11月15日
https://current.ndl.go.jp/node/39524
国立国会図書館、『外国の立法』2019年11月号に、欧州連合(EU)のデジタル著作権指令に関する記事を掲載
Posted 2019年11月12日
https://current.ndl.go.jp/node/39494
EU理事会(Council of the EU)、EU著作権指令改正案を承認
Posted 2019年4月24日
https://current.ndl.go.jp/node/38084