Horizon 2020に替わる新たな研究資金助成プログラム”Horizon Europe”、欧州議会で承認 オープンサイエンス推進に関する条項も含まれる

SPARC Europeが4月17日開催の欧州議会で、次期研究資金助成プログラム”Horizon Europe”が欧州議会で承認されたことを紹介しています。

Horizon Europeは現在のHorizon 2020の助成期間(2020年まで)終了後に実施される予定の研究資金助成プログラムで、2021年から2027年の間に、1千億ユーロ規模の研究・開発資金助成を行うというものである。今回、承認されたプログラムの条項等の中では、「オープンサイエンスを促進し、妥当と考えられる場合には例外を認めつつも、科学出版物および研究データへのオープンアクセスを保証する」ことが定められています。また、「Horizon Europeではオープンアクセス出版、リポジトリ、他のデータソースを支援する」ともされています。データマネジメントについてや、データのFIAR原則順守等にも触れられています。

ただ、今回承認されたのはプログラムの規定等であり、予算措置についてはEUの次期長期予算が承認されて初めて開始されるとのことです。

Open Science essential for new Horizon Europe funding programme(SPARC Europe、2019/5/7付け)
https://sparceurope.org/open-science-essential-for-new-horizon-europe-funding-programme/

参考:
欧州大学協会(EUA)、欧州の大学におけるオープンアクセスの進捗状況に関する調査報告書の第4版“2017-2018 EUA Open Access Survey Results”を公開
Posted 2019年5月9日
http://current.ndl.go.jp/node/38126

E1880 – オープンサイエンスの潮流と図書館の役割<報告> カレントアウェアネス-E No.318 2017.01.26
http://current.ndl.go.jp/e1880

EU競争力担当相理事会、2020年までにすべての公的資金による学術出版物をオープンアクセス化することで合意
Posted 2016年5月31日
http://current.ndl.go.jp/node/31703